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不
「不〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《つなとし》は彼の槍術を賞しながら、この勝負があった後《のち》は、甚《はなはだ》
不興気《ふきょうげ》な顔をしたまま、一言《いちごん》も彼を犒《ねぎら》わなかった....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
皺《しわ》を深くして、笑いながら、
「何か面白い話でもありましたか。」
「いえ。
不相変《あいかわらず》の無駄話ばかりでございます。もっとも先刻、近松《ちかまつ》....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
の名前ですよ。――音楽家の達雄《たつお》と懇意《こんい》になった以後、次第にある
不安を感じ出すのです。達雄は妙子を愛している、――そう女主人公は直覚するのですね....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
した。これには勇み立った遠藤も、さすがに胆をひしがれたのでしょう、ちょいとの間は
不思議そうに、あたりを見廻していましたが、忽ち又勇気をとり直すと、 「魔法使め」....
「狂女」より 著者:秋田滋
、僕のうちの隣りに、まあ狂女と云うのだろう、妙な女がひとり住んでいた。たび重なる
不幸で頭が変になってしまったんだね。話はすこし昔にかえるが、この女は二十五の年紀....
「墓」より 著者:秋田滋
たのでした。人間がその一生を通じて希望というものに向けて放っている、あの漠とした
不断の叫び、その声に「おう」と応える声のように、彼女はわたくしの前にその姿を現わ....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
で、幸福であるために必要であるものはすべて具っていたのである。何が氏をしてかかる
不幸な決意をなすに到らしめたのか、原因は全く
不明である。 何
不足なく幸福に日を....
「初雪」より 著者:秋田滋
* * 年が明けて、まだ幾日もたたない頃のことだった。彼女は大きな
不幸に見舞われた。乗物の事故のために、両親が
不慮の死を遂げたのである。葬儀に列席....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
も「折角我等を人がましく思いたまいて伯父ごより御添書ありしに学校へも入れ申さぬは
不本意なれど、御覧の如くの体なれば何事も心に任せず、ここに新たに設けし活版所あり....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
デーを眼下に見下しておったらしい。 さて上に述べた手紙に対して、アボットは何が
不快であるかと訊いてよこした。ファラデーはこの手紙を受取って、ローマで十二枚にわ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
、とてもお話しする気になどなれないほど、悲しい、悲しいことなんですの。私の一生の
不幸もみんなこれがもとなんです。私がまだごく若かった頃のことで、そのことを想うと....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
づくりだった。窓はガラス張りのもあったが、帳面の紙をはぎあわせてあるのもあった。
不在のときには、きわめて巧妙に、細枝でつくった紐でしっかりとドアの取っ手をしばり....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
稼業にしている老人は、可哀そうに、死んでしまった。そこで小教区の司祭は、車大工の
不幸な身の上を知っていたので、この男をその後釜に据えた。 そこで彼は、朝になる....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、冷たい、動かない、考えることもしない一塊りの肉にほかならないと思うのは、必ずや
不思議な、心地よい快楽であろう。 八月五日―― 一生涯を通して、人を裁き、判....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
大変だ。触らぬ神に祟なしって言うわで。」 と附足して言いました。 「そうだども、
不憫でねいか、獣にでも見つかったら、食われてしまうでねいか?」 と、気の弱い太郎....