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不知
「不知の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
不知のの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
も明日は楽です。第六日、姫川を下って大野村から自動車に乗り糸魚川にいたる。後|親
不知の嶮を見、市振で午後五時三十七分の汽車に乗れば、金沢へ同九時二分着、第七日、....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
人が歩む事は何か目的があってそれへ到着しようとするために歩むので、これは不知
不知の間に運動をしている訳だ。それで先ず用は足す事が出来るが、もし何々派、何々流....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
この歌は、磐姫皇后の御歌とすると、もっと古調なるべきであるが、恋歌としては、読人
不知の民謡歌に近いところがある。併し万葉編輯当時は皇后の御歌という言伝えを素直に....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
寺ありしと伝うれど、およそ幾許の年日を距つるのころなるや知らず、情景はそのほとり
不知の周域にもとむ。 僧徒らの衣形は、誤ち求めて山に入りたる若僧を除き、ことごと....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
のである。 キリストのいうように「嬰児」の如くになり、法然の説く如くに、「一文
不知の尼入道」となり、趙州の如くに「無」となるときにのみ、われわれは宇宙と一つに....
「過剰の意識」より 著者:中井正一
何年前であったか、親不知子
不知のトンネルをでたころであった。前に座っていた胸を病んでいると思える青年が、突....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
触角が若し才智や、学識であるのなら、自分はどんなトライフルな描写の反復をも、一文
不知の人々のために労を惜まぬであろう。だがかような触角はこころばえにあるのだ。道....
「魔像」より 著者:林不忘
なのだが……例によって、火鉢の薬罐《やかん》に一本ほうりこんで、御意見無用いのち
不知の文身《ほりもの》を見せながら、ちょいちょい指さきで摘まみ上げてみては、また....
「取舵」より 著者:泉鏡花
して七十八歳の翁は、手引をも伴れざるなり。手引をも伴れざる七十八歳の盲の翁は、親
不知の沖を越ゆべき船に乗りたるなり。衆人はその無法なるに愕けり。 渠は手も足も....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
ルパン等に偽手紙と偽口伝をを残さしたのであった。兇悪奸譎な代議士のためにルパンは
不知の境に徘徊させられているのだ。あわれ夫人、彼女は孤立無援、しかも恐るべき悪魔....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
人の往来はバッタリない。 大空には、あたかもこの海の沖を通って、有磯海から親
不知の浜を、五智の如来へ詣ずるという、泳ぐのに半身を波の上に顕して、列を造って行....
「法然行伝」より 著者:中里介山
れ。本願にもれ候べし。念仏を信ぜん人は。たとい一代の法をよくよく学せりとも。一文
不知の愚鈍の身になして。尼入道《あまにゅうどう》の無智のともがらに同うして。智者....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
勿論一から十までそうというのではなく、『古今集』の中でも割に古い歌と思われる読人
不知の歌、つまり作者不明の歌には、万葉風の感じられる歌もあるが、大体の特色をなす....
「美の国と民芸」より 著者:柳宗悦
のです。そうしてそれ等のものに美の標準をすら学ぶことができるのです。ちょうど一文
不知の者にかえって信心の精髄が宿るのと同じなのです。そうして下根の凡夫にかえって....
「ひとりすまう」より 著者:織田作之助
船の時間が迫っているというので、ぼくらは直ぐ宿を出て、バスに乗り東白浜にある綱
不知の桟橋まで明日子を送って行った。バスが珈琲店「銀砂」の前を通ると、丁度この間....