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同氏
「同氏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
同氏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
と思う。
自分は最後にこの二篇の蕪雑《ぶざつ》な印象記を井川恭氏に献じて自分が
同氏に負っている感謝をわずかでも表したいと思うことを附記しておく(おわり)
(大正四年八月)....
「白」より 著者:芥川竜之介
アド・バアクレエ氏の夫人はペルシア産の猫を寵愛《ちょうあい》している。すると最近
同氏の別荘へ七尺余りの大蛇《だいじゃ》が現れ、ヴェランダにいる猫を呑もうとした。....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
》会長ヘンリイ・バレット氏は京漢《けいかん》鉄道の汽車中に頓死《とんし》したり。
同氏は薬罎《くすりびん》を手に死しいたるより、自殺の疑いを生ぜしが、罎中の水薬《....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
は僕自身同じことを見ていたせいか、感銘の深いものに違いなかった。僕はこの文章から
同氏の本を読むようになり、いつかロシヤの文学者の名前を、――ことにトゥルゲネフの....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
る僕の知識は大江山捜査課長の報告に基いているものも少くない」(東京郊外、大崎町の
同氏邸にて) 「わたくしは邸宅が、事件の犯罪現場に近いところにあって、そのうえ可....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ューズの太いのを入れしため電柱上のキャッチのヒューズ切れと覚えたり。当日おひる頃
同氏邸にて工事なし、電気を切りしらしく松原氏ヘ「お宅は停電しませぬか」ときき合わ....
「大脳手術」より 著者:海野十三
× × × 以上は、第三十四号室の患者○○○○氏の手記である。
同氏は本日余の執刀によって大脳手術を受けることになっているものであるが、氏の錯倒....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
哲学史というようなもの。 経済学では、金井博士の社会経済学、福田の経済学研究、
同氏の国民経済学、イリスの経済学提要、早稲田のマーシャル経済学、およびコンラッド....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
がバイオリンを弾いている姿を見かけて、私はむかし懐しい想いをしたことであつたが、
同氏の風貌は十数年以前と少しも変つていなかつた。 そうしている間に私は、もつと....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
シナのひる飯を食い、シナの酒を飲んだ。のちに芥川龍之介氏の「支那游記」をよむと、
同氏もここに画舫をつないで、槐の梧桐の下で西湖の水をながめながら、同じ飯館の老酒....
「父の怪談」より 著者:岡本綺堂
るので、わたしの家でも迷惑した。 あくる日、父がマクラッチ氏にその話をすると、
同氏はひどく気の毒がっていた。しかし眉をひそめてこんなことを言った。 「わたくし....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ん。 よくも、悪くも、背中に大蛇の刺青があって、白木屋で万引という題を出すと、
同氏御裏方、御後室、いずれも鴨川家集の読人だから堪らない。ぞ、や、なり、かなかな....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
し、あらかじめ期しおきたるごとく、中村藤太郎氏と相会せり。翌二十六日は、早朝より
同氏の案内にて、まさしくこのたびの妖怪地たる大目村に向かいしが、この村は上野原を....
「西航日録」より 著者:井上円了
いう。他日、一大プロフェッサーとなりて帰朝あるは、今より期して待つべきなり。また
同氏の宅において、河口慧海氏に会するを得たるは、奇縁といわざるべからず。氏もまた....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
水路、およそ百九十マイルあり。午時領事館に至り、総領事代理船津辰一郎氏に面会し、
同氏の好意により香港倶楽部楼上において午餐を喫す。窓前に踞して湾内を一瞰すべし。....