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吹上の
「吹上の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
吹上のの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒百合」より 著者:泉鏡花
四十二 その蔵屋という方の床几に、腰を懸けたのは島野紳士、ここに名物の
吹上の水に対し、上衣を取って涼を納れながら、硝子盃を手にして、 「ああ、涼しいが....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ということがよく判っていないようです。この隠密の役目を勤めるのは、江戸城内にある
吹上の御庭番で、一代に一度このお役を勤めればいいことになっていました。 なぜ御....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
―明日朝の馬車で久喜まで行って、奥羽線の二番に乗るほうがいいですな」 「行田から
吹上のほうが便利じゃないでしょうか」 「いや、久喜のほうが便利です」 と荻生君....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
り吸いついた七兵衛は、まず、ちょっと左へ寄ったうしろ、それが二の御門で、その裏が
吹上の御庭構え。この門に、番人の気配のないことを見定めて後顧の憂いを絶ち、それか....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
るものは庭に小屋掛をして住み、市民にも露宿するものが多かった。将軍家定は二日の夜
吹上の庭にある滝見茶屋に避難したが、本丸の破損が少かったので翌朝帰った。 幕府....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
を、千代田城の奥へ来てからも用いている。 「藪八。おいおい、藪、藪」 吉宗は、
吹上のお庭茶屋の内から、外の者を呼んだ。 紀州から連れて来た家来のひとりに、藪....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の力が味方した。 きょうも秀忠は、野支度で、旧城の本丸から新城の工事場のほうへ
吹上の丘づたいに出て、作事場を一巡し、眼に耳に胸にひびいて高鳴る建設の騒音の中で....