奈辺[語句情報] » 奈辺

「奈辺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奈辺の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
明らかに一抹の危機をはらんでいた。それはあながち、津多子を除外した法水の真意が、奈辺にあるや疑うばかりでなく、それぞれに危懼と劃策を胸に包んでいると見えて、ちょ....
必要以上のもの」より 著者:豊島与志雄
らないんです。」 酔ったあげく、それをくどくくどく説きたてたのであるが、真意が奈辺にあったかは私は知らない。 B君の死は、恐らく自殺ではなかったろう。万一自....
母の上京」より 著者:坂口安吾
先をたのしみに育てたのも水の泡、忿懣やる方なく因業爺を呪つてゐるが、ことの真相は奈辺にあるやら分りはしない。母親は内気で水商売の女とは思はれぬぐらゐ気立の良さ、....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
おもしろいとかつまらないとかいう語が随所に出てくるはずであるがそれらの語の標準を奈辺においているかは右によつておのずから明らかであろう。 さてどうせ日本のトー....
露の答」より 著者:坂口安吾
供達は去勢された有様でありました。不思議なくらい五郎兵衛の頭が上らなかった理由は奈辺にありますか、それでも彼は常住女色に踏み迷い絶えざる波瀾を捲き起してはおりま....
二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
〉にその人あらば、夙に英断を以て抑止すべきであった。 国軍の本務は国防に在るか奈辺に在るか、政治は国民の総意に依るべきか一部少数の〈暴〉力に依るべきかは、厳と....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
て複製を世に配した位の好者でありする点から見て、その望まれる陶磁器もそのネライが奈辺いかなるところにあるかは察するに難くないが、いずれにしても氏は財閥住友の御曹....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
するだろう。たしかに、こんなとき躊躇するのはあほうだけである。政府の目指すところ奈辺にあるかは、ベエコンの知ったことではない。そして、もし、義務を行なうことによ....