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止む
「止む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
止むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
悪魔よ、退《の》け、わが心は DS《でうす》 が諸善万徳を映すの鏡なり。汝の影を
止むべき所にあらず、」と。悪魔呵々大笑していわく、「愚《おろか》なり、巴※※《は....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
に身を飜して、危く彼の太刀を避けた。と同時に女たちは、哮《たけ》り立った彼を引き
止むべく、右からも左からもからみついた。が、彼はその腕を振り離して、切先下《きっ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
いる時のような切ない神経の緊張を、感じさせるようになった。
修理《しゅり》は、
止むを得ず、毎日陰気な顔をして、じっと居間にいすくまっていた。何をどうするのも苦....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、干鱈の繊維が挟っていそうであろうが、お楊枝を、と云うは無礼に当る。 そこで、
止むことを得ず、むずむずする口を堪える下から、直ぐに、スッとまたぞうろ風を入れて....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
目をつとめる順番が来る。かようにして物質は交互にエネルギーの収入と支出を繰返して
止むときはない。これには星雲のうちで寒冷な部分にあるガス体と、そこに迷い込んでき....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
ございます。 紳士 うむ、あれは開けるべき木戸ではないのじゃ。俺が覚えてからも、
止むを得ん凶事で二度だけは開けんければならんじゃった。が、それとても凶事を追出い....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
だからな、仕方をしたり、目くばせしたり、ひたすら、自重謹厳を強要するものだから、
止むことを得ず、口を箝した。」 「無理はないよ、殿様は貸本屋を素見したんじゃない....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
憤って、目を尖らして顔を上げる。 「島野。」 「へい、」と思わず恐入って、紳士は
止むことを得ず頭を下げた。 「勇美さんは居るかい。」と言いさま摺れ違い、門を入ろ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
はどこまでも浄められて行かねばならぬ。現世の夫婦なら愛と欲との二筋で結ばれるのも
止むを得ぬが、一たん肉体を離れた上は、すっかり欲からは離れて了わねばならぬ。そち....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
て愛慕されたのであるが、たまたま咽喉を病み、演説や説教を医師から厳禁されたので、
止むなく永久に教職を擲つこととなった。彼のロンドン生活はそれから始まったのである....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
藩中のもっとも強硬なる攘夷藩というも可なる程なれども、ただ責任の局に在るが故に、
止むを得ず外国人に接して表面に和親を表したるのみ。内実は飽くまでも鎖攘主義にして....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
澄したけれども沙汰がない、時計の音が一分ずつ柱を刻んで、潮の退くように鉄瓶の沸え
止む響、心着けば人気勢がしないのである。 「可笑しいな、」と独言をしたが、念晴し....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
れて、太く便を失ったが、暑さは暑し弱い身の、日向に立っていられる数ではないから、
止むことを得ず、思い切って気の進まないのを元の処へ引返すと、我にもあらずおずおず....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
助は眉を顰めた。 丹平泰然として、 「さよう、」 「驚きますな。」 と遠山は
止むことを得ざらん体に、 「あの窈窕たるものとさしむかいで、野天で餡ものを突きつ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
産拡充計画も自然大きくなったことと信ずるが、いずれにせよ宮崎氏の努力は永く歴史に
止むべきものである。宮崎氏は後に参謀本部嘱託となり幾多の有益な計画を立て、国策の....