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「適否〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

適否の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野分」より 著者:夏目漱石
然とは徂徠《そらい》に拘《かか》わらぬ意味とも取れる。道也の進退をかく形容するの適否は作者といえども受合わぬ。縺《もつ》れたる糸の片端《かたはし》も眼を着《ちゃ....
Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
物もその所有者も、国土も宇宙も何もかも一ぺんに永久に無くなるのだから、飛ぶ場所の適否の問題も何もないであろうが、他の人にはやっぱり世界は残存しその建物と事件の記....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
てからその上での表現であるから、付け方の第一歩は、持って来る「もの」や「こと」の適否にあることはもちろんである。もっとも、少し立ち入って考えると、実際はそう簡単....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
てのことが、戦争協力作家の活動を促したてた。 一九四八年二月二十八日、中央公職適否審査委員会は、文筆家の具体的資格審査をはじめることを発表した。しかし「公職」....
百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
物《まきもの》の調節、麦を蒔いたあとへ陸稲とか、そのあとへ何とか、然るべく排列の適否を研究し、金を懸けないで頭と労力を上手に働かして、成功を見るようには出来ない....
」より 著者:寺田寅彦
ものを選定してもらわれれば好都合である。メロンを作ってみたいと思う人が自分の畑の適否を相談し、栽培法の要領を教われれば軽便である。 もう少し実用を離れた知識で....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
下を料理する考えを真面目《まじめ》に有するなら、長州家老《ちょうしゅうかろう》の適否《てきひ》のごとき歯牙《しが》にかくるに値《あた》いなきものである。しかるに....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
不退転の増加とは本質的に異るものである。人間の平均寿命は、ある程度までは、気候の適否、食物の良否、風俗の善悪、その他の原因によって、変化するであろうが、しかし、....
監獄部屋」より 著者:羽志主水
は、大約《かれこれ》三千人と云う話だが、内容《なかみ》は絶えず替って居る。仕事の適否とか、労働時間とか、栄養とか、休養とかは全然無視し、無理往生の過激の労働で、....
澪標」より 著者:外村繁
る。しかし妻の知人の著した避妊の書物には、ペッサリーを使用する場合には、サイズの適否、挿入の巧拙によって効果が異るから、専門医の指導を受けなければならないと記し....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
はいずれもその根原を忘れた後のあて字であって、もって証とするに足らぬ。しかしその適否はともかくも、後世ではまず唱門(師)と書くのが普通であるらしい。 これを唱....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
るものである。 政治と統帥は通常利害相反する場合が多い。その協調即ち戦争指導の適否が戦争の運命に絶大なる関係を有する。国家の主権者が将帥であり政戦略を完全に一....