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「露悪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

露悪の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ったことに驚嘆している。 作家所生の言葉 「振っている」「高等遊民」「露悪家」「月並み」等の言葉の文壇に行われるようになったのは夏目先生から始まってい....
土曜夫人」より 著者:織田作之助
待合とは違うんだ」 「へえん……? よく知ってるわね」 はっとする所を、わざと露悪的に言った。 「そりゃ、知ってるさ。だって、おれ……」 田村で寝起きしてい....
冬の日」より 著者:梶井基次郎
ばたで醜い腰付を慄《ふる》わせながら、糞をしようとしていた。堯《たかし》はなにか露悪的な気持にじりじり迫られるのを感じながら、嫌悪に堪えたその犬の身体つきを終わ....
のんきな患者」より 著者:梶井基次郎
の一人で、勿論そんな付添婦の顔触れにも毎日のように変化はあったが、その女はその頃露悪的な冗談を言っては食堂へ集まって来る他の付添婦たちを牛耳《ぎゅうじ》っていた....
三四郎」より 著者:夏目漱石
に輸入すると、今度は我意識が非常に発展しすぎてしまった。昔の偽善家に対して、今は露悪家ばかりの状態にある。――君、露悪家という言葉を聞いたことがありますか」 「....
新樹の言葉」より 著者:太宰治
痲痺ということにしてありますけれど。」 わるびれる様子もなく、そうかといって、露悪症みたいな、荒んだやけくその言いかたでもなく、無心に事実を簡潔に述べている態....
善蔵を思う」より 著者:太宰治
だけ言って、それで引きさがるのは、なんだか、ふだん自分の銭でお酒を呑めない実相を露悪しているようで、賤しくないか、よせよせという内心の声も聞えて、私は途方に暮れ....
一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
とする意欲と力に満ちているというのでもない。 舟橋聖一の「毒」に示された一種の露悪的な文学の傾向があります。石坂洋次郎、丹羽文雄などもその傾向の作品を示してい....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
てとしているけれども、作品の現実では、さまざまのニュアンスにあるエロティシズムと露悪趣味とフィクションに終っている。このグループに属する作家たちの多くは、前線に....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
。 サルトルもこれにはドギモをぬかれた。アプレゲールの病状の一つに、自虐趣味、露悪症、告白狂等々、一連の中毒症状があるのである。 サルトルに限って自虐趣味も....
いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
「儀礼的な反省」は、無意識に習性化するものであつて、日本人のやゝシニカルで流暢な露悪的自己表現のなかにもそれが現われている。手軽で陽気な自虐自嘲は、しばしば武器....
夜の構図」より 著者:織田作之助
大胆にふるまっていた信吉が、今はなぜこんなにソワソワと内気なのだろう。 いや、露悪家を装い、デカダンスをふりまわしても、結局は内気だったのだ。大胆にふるまった....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、軌道を外れた行為や、とりすました者への反逆や、そうした世のしきたりに斟酌しない露悪的な振舞いをも、ひッくるめて、 ――婆娑羅に生きる人。 といったりする。....