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あいだ
「あいだ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
あいだの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
る。池の左に立った少年の上半身《じょうはんしん》。少年の帽は咄嗟《とっさ》の間《
あいだ》に風のために池へ飛んでしまう。少年はいろいろあせった後《のち》、こちらを....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ています。さあ、さあ、早くこの笛を吹いて、三匹の犬をここへ御呼びなさい。その間《
あいだ》に私たちは、あなたが御出世の旅立を、恥しくないようにして上げましょう。」....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
おだや》かじゃない。」
藤井はまた陽気な声を出した。
「君は我々が知らない間《
あいだ》に、その中学時代の同窓なるものと、花を折り柳に攀《よ》じ、――」
「莫迦....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
》柔弱《にゅうじゃく》多病につき、敵打の本懐も遂げ難きやに存ぜられ候間《そうろう
あいだ》……」――これがその仔細の全部であった。しかし血に染んだ遺書の中には、も....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
は微笑《びしょう》さえ湛《たた》えている。
役人は勿論見物すら、この数分の間《
あいだ》くらいひっそりとなったためしはない。無数の眼はじっと瞬《またた》きもせず....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
い。しかし往来を歩いていたり、原稿用紙に向っていたり、電車に乗っていたりする間《
あいだ》にふと過去の一情景を鮮《あざや》かに思い浮べることがある。それは従来の経....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
理由もある。――洋一は誰かに聞かされた、そんな話を思い出しながら、しばらくの間《
あいだ》は不承不承《ふしょうぶしょう》に、一昨年《いっさくねん》ある呉服屋へ縁づ....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
る。神父も身動きをしなければ、女も眉《まゆ》一つ動かさない。それがかなり長い間《
あいだ》であった。
その内に神父は祈祷をやめると、やっと床《ゆか》から身を起し....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
いる。達雄は放心したようにじっと手紙を見つめている。何だかその行《ぎょう》の間《
あいだ》に妙子の西洋間《せいようま》が見えるような気がする。ピアノの蓋《ふた》に....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
、
「あいつ、嫣然《えんぜん》として笑ったな。」と言った。それ以来彼は僕等の間《
あいだ》に「嫣然」と言う名を得ていたのだった。
「どうしてもはいらないか?」
「....
「狂女」より 著者:秋田滋
、ひどく頑冥な老朽士官で、鼻ッぱしの荒い、気むずかし屋だった。 最初の幾日かの
あいだは何ごともなく過ぎた。その将校には、前もってこの家の主婦が病気で隣室に寝て....
「墓」より 著者:秋田滋
ール路の方角にあたって、幽かな灯影が見えた。抜足差足、跫音を忍ばせて墓石と墓石の
あいだを歩いて行き、彼は眼を覆わしめるような冒涜行為を目のあたりに見たのである。....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ごとを信じ切っていた。私もやはり両親のように物ごとを信じて疑わなかった。 永い
あいだ私はゆめが破れてしまったのは、晩年になってからのことに過ぎない。 私には....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
しのオランダ移住民の子孫だが一風変った気質をもっているので、このさびしい谷は長い
あいだスリーピー・ホロー(まどろみの窪)という名で知られていた。そして、そこの百....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
て聞かせた。 やっぱり軽業師の一行に誘拐されたのだった。そしてジャンは、三年の
あいだ、彼等につれられて、町から村へ、村から町へ流れあるいた。その後、その一座は....