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あう
「あう〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
あうの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「煙管」より 著者:芥川竜之介
には、余りに、「金箔《きんぱく》」がつきすぎている。その高慢と欲との鬩《せめ》ぎ
あうのに苦しめられた彼は、今に見ろ、己《おれ》が鼻を明かしてやるから――と云う気....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
、冷たい両手に堅く、沙金《しゃきん》の手をとらえた。
彼らは二人とも、その握り
あう手のうちに、恐ろしい承諾の意を感じたのである。
五
白い....
「文学好きの家庭から」より 著者:芥川竜之介
ると、桟敷《さじき》の後ろで母におぶさっていた私が、うれしがって、大きな声で「あ
あうまえん」と言ったそうです。二つか三つくらいの時でしょう。小説らしい小説は、泉....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
街にくるたびに、それが自分のさがしている街ではないのかと思いました、また女の人に
あうたびにもしや自分の母親でないかしらと思いました。 マルコは一生懸命に歩きま....
「或る女」より 著者:有島武郎
えて、逃げる人のように、あたふたと部屋を出た。
船のゆらぐごとに木と木とのすれ
あう不快な音は、おおかた船客の寝しずまった夜の寂寞《せきばく》の中にきわ立って響....
「或る女」より 著者:有島武郎
着いたころにはもう瓦斯《ガス》の灯《ひ》がそこらにともっていた。葉子は知った人に
あうのを極端に恐れ避けながら、汽車の出るすぐ前まで停車場前の茶店の一間《ひとま》....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
の心を重苦しく押しつけた。家から火事を出すとか、家から出さないまでも類焼の災難に
あうとか、持ち船が沈んでしまうとか、働き盛りの兄上が死病に取りつかれるとか、鰊の....
「星座」より 著者:有島武郎
、脚を踏み入れると、それが磁石《じしゃく》に吸いつく鉄屑《てつくず》のように蹠《
あうら》にささりこんだようでもある。
とにかくおぬいは死物狂いに苦しんだ。眼も....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ほんのふたつ三つごくつまらないことをして来ました。たとえば買い立ての帽子が夕立に
あうところを助けてやったり、ある正直な男に無名の篤志家からほどこし物をもらってや....
「小夜啼鳥」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
た。 「音楽をやってくれ、音楽を。小さいうつくしい金のことりよ。うたってくれ。ま
あうたってくれ。おまえには、こがねもやった。宝石もあたえた。わたしのうわぐつすら....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
て、一本足の兵隊は、三階からまっさかさまに下へおちました。どうもこれはひどいめに
あうものです。兵隊は、片足をまっすぐに空にむけ、軍帽と銃剣を下にしたまま、敷石の....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
い人になろう。」と、ヨハンネスはいいました。「そうすれば、また天国でおとうさんに
あうことになるし、あえたら、どんなにたのしいことだろう。そのときは、どんなにたく....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
海の底ほどけしきのいい所はどこにもないし、うちほどけっこうな住居はないわ、といい
あうようになりました。 もういく晩も、夕方になると、五人のおねえさまたちは、お....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
上にのっておやり。そうすると、あの子にわるい性根がうつって、そのためくるしいめに
あうだろうよ。」 こういって、お妃は、三びきのひきがえるを、きれいなお湯のなか....
「もみの木」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
うさぎはもうただ、そのまわりを、ぴょんぴょん、はねまわっているだけでした。 「あ
あうれしい。だんだんそだっていって、今に大きな年をとった木になるんだ。世のなかに....