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あっせん
「あっせん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
あっせんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
れていたものと見えて、やがて私が向うへ行くと、その団体の会長たる大垣町長の斡旋《
あっせん》によって、万事がこの我儘な希望通り取計らわれたばかりでなく、宿も特に普....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
にやや透けているのは菜の花畑らしい。覗きに来る子供を叱りながらおかみさんが斡旋《
あっせん》する。私はどこまで旧時代の底に沈ませられて行くか多少の不安と同時に、こ....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
正金銀行の杉原君の御馳走《ごちそう》を断った。晩は天春君《あまかすくん》の斡旋《
あっせん》ですでに準備のできている宴会を断った。そうして逃げるように汽車に乗った....
「明暗」より 著者:夏目漱石
ええちっともありがたかないわ」
お延の頭に、一座を切り舞わした吉川夫人の斡旋《
あっせん》ぶりがまた描《えが》き出《いだ》された。
「どうもあたしそうだろうと思....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
くち》が出た。その与次郎は今ごろ窮屈な会場のなかで、一生懸命に、奔走しかつ斡旋《
あっせん》して大得意なのだからおもしろい。もし先生を連れて行かなかろうものなら、....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
たどしいサモア語でしたためる。一週間の中に、王と、其の対立者とに会う訳だ。斡旋《
あっせん》の実が挙がれば良いと思う。 四月×日 身体の工合余り良からず。 約....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
えているということをまで心得ている、かの知善院寄留の青嵐居士のよそながらの斡旋《
あっせん》が、大きに与《あずか》って力あるのでないかと思われることです。すなわち....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、まずまずと言わなければならぬ。 同時に、取巻共がしきりに伊太夫に向って斡旋《
あっせん》した山科の光悦屋敷なるものも、こうしてお銀様の有に帰してしまったものら....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
かりにでも、娘が稽古《けいこ》を受けることを承知しそうだった。宿屋のおかみさんが
あっせんしてやろうと約束した。 翌日彼女は、肉屋のおかみさんが会いたがってると....
「南島譚」より 著者:中島敦
前にして、少からず感動した。しかし、それにしても、死んだ爺さんは一体院長に斡旋《
あっせん》した私の親切(もしもそれが親切といえるならばだが)に対して報いたのだろ....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
新聞社の劇評家連を殆んど全部集めてくれた、城戸四郎君や川尻君も出席して席を斡旋《
あっせん》して呉れた、然し余は実は斯ういうつもりではなかったのである、震災非常時....
「松井須磨子」より 著者:長谷川時雨
きと見た方がよかろう。でなければ、いかに仲に立った人が適当の処分をし、よく斡旋《
あっせん》したからとて、抱月氏の死後、彼女が未亡人や遺孤《いこ》に対して七千円を....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
そねあらすけ》に推挙せられ博覧会事務長官に任ぜられ日本出品事務所所長となり斡旋《
あっせん》の功によりて正五位勲四等に叙せられたり。明治三十六年巴里の林商店を引払....
「原子爆弾雑話」より 著者:中谷宇吉郎
のところまでわざわざ出かけて来て、その研究に必要な資材の入手|方《かた》の斡旋《
あっせん》を乞《こ》われた。その時の要求が真鍮《しんちゅう》棒一本であったという....
「それから」より 著者:夏目漱石
《かえ》って茫然《ぼうぜん》として自失した。三年前三千代と平岡の間に立って斡旋《
あっせん》の労を取った事を追想するとまるで夢の様であった。 翌日は平岡の返事を....