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あわ
「あわ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
あわの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
上へひしゃげて居りました。
その時の私の心もちは、驚いたと申しましょうか。慌《
あわ》てたと申しましょうか。まるで放心したのも同前で、べったりそこへ腰を抜いたな....
「河童」より 著者:芥川竜之介
い腹だけはおかしそうに絶えず浪立《なみだ》たせていました。が、僕は笑うどころか、
あわててある河童《かっぱ》をつかまえようとしました。それは僕の油断を見すまし、そ....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
した。甚太夫は菖蒲革《しょうぶがわ》の裁付《たっつけ》に黒紬《くろつむぎ》の袷《
あわせ》を重ねて、同じ紬の紋付の羽織の下に細い革の襷《たすき》をかけた。差料《さ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
」
「なるほど、ありふれた才子の情事ではない。」
趙生《ちょうせい》は半ば憐《
あわれ》むように、王生《おうせい》の顔へ眼をやった。
「それでは君はそれ以来、一....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
。
斉広はこれを聞くと、不快そうに、顔をくもらせた。長崎煙草の味も今では、口に
あわない。急に今まで感じていた、百万石の勢力が、この金無垢の煙管の先から出る煙の....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
両親の無知に染まっていない。これは山里村《やまざとむら》居《い》つきの農夫、憐《
あわれ》みの深いじょあん孫七《まごしち》は、とうにこの童女の額へ、ばぷちずものお....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
、あの川を見た。水と船と橋と砂洲《すなず》と、水の上に生まれて水の上に暮している
あわただしい人々の生活とを見た。真夏の日の午《ひる》すぎ、やけた砂を踏みながら、....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
「うん。」
彼は顔を知らない父に、漠然とした親しみを感じていた。が、この憐《
あわれ》な石塔には、何の感情も起らないのだった。
母はそれから墓の前に、しばら....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
う?」
女はこう云う言葉の間《ま》も、じっと神父を見守っている。その眼には憐《
あわれ》みを乞う色もなければ、気づかわしさに堪えぬけはいもない。ただほとんど頑《....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
からぬ男だった。僕は横になったまま、かなり大声《おおごえ》に返事をした。
「哀《
あわ》れっぽい声を出したって駄目《だめ》だよ。また君、金《かね》のことだろう?」....
「運」より 著者:芥川竜之介
「やがて、男は、日の暮《くれ》に帰ると云って、娘一人を留守居《るすい》に、慌《
あわただ》しくどこかへ出て参りました。その後《あと》の淋しさは、また一倍でござい....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
米の愛すべきことは誰でも云う。が、私は殊に、如何なる悲しみをもおのずから堪える、
あわれにも勇ましい久米正雄をば、こよなく嬉しく思うものである。 この久米はもう....
「初雪」より 著者:秋田滋
に、経帳子にしようと自分が選んでおいたあの絹衣につつまれた白骨をとどめるのみで、
あわれ果敢なく朽ちはてているであろう。 彼女はもうこの世の人ではあるまい。世の....
「寡婦」より 著者:秋田滋
来て、うえを見て下さい。 私は気でも狂うかと思いました。取るものも取り敢えず、
あわてて着物を著ると、私は云われた場所まで駈けて行ったのです。私は駈けました、力....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
癖があったからだという。それはともかくとして、わたしはこの事実の真偽のほどはうけ
あわない。ただ一応そのことを述べて、正確と厳正を期そうというわけである。この村か....