いけ年[語句情報] » いけ年

「いけ年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

いけ年の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
《わし》はそうそうに遁出《にげだ》した。 いや、膝だの、女の背中だのといって、いけ年《とし》を仕《つかまつ》った和尚が業体《ぎょうてい》で恐入《おそれい》るが....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
親が儒者のなれの果だけ有ッて、小供ながらも学問が好《すき》こそ物の上手で出来る。いけ年を仕《つかまつっ》てもとかく人|真似《まね》は輟《や》められぬもの、況《ま....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
味の悪い、と目をぱちくり、泡を吹いたでござりますよ。 笑うてやらっしゃりませ。いけ年を仕って、貴女が、去ね、とおっしゃったを止せば可いことでござります。」 ....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
が向顱巻で気競うから菊正宗の酔が一層|烈しい。 ――松村さん、木戸まで急用――いけ年を仕った、学芸記者が馴れない軽口の逃口上で、帽子を引浚うと、すっとは出られ....
註文帳」より 著者:泉鏡花
たんだが、何かね、十九日がどうかしたかね。」 「どうのこうのって、真面目なんだ。いけ年を仕って何も万八を極めるにゃ当りません。」 「だからさ、」 「大概御存じだ....
活人形」より 著者:泉鏡花
だよ。分別盛りの好い年をして、という顔色の尋常ならぬに得右衛門は打笑い、「其方もいけ年を仕ってやくな。といえば赫となり、「気楽な事をおっしゃいますな。お前様見た....