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おしん
「おしん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
おしんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「佐渡」より 著者:太宰治
乗らなければならぬ。お膳《ぜん》には、料理が四、五品も附いていた。私は味噌汁と、
おしんこだけで、ごはんを食べた。他の料理には、一さい箸をつけなかった。 「それは....
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
が一羽よ、なしの木にとォまった。 かささぎが一羽よ、なしの木にとォまった。 お
おしんど、ああしんど、お
おしんどよう。 うれしそに一度よ、ちちんがちんとはねた。....
「新郎」より 著者:太宰治
、カルシウムが含まれているんだ。」出鱈目である。 食卓には、つくだ煮と、白菜の
おしんこと、烏賊の煮附けと、それだけである。私はただ矢鱈に褒めるのだ。 「
おしん....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
は蜻蛉釣り以外の何物でもなかった。夕方に捕えた奴をば大切に水を与え、翌朝は別れを
おしんで学校へ行くのだ。学校では、蜻蛉の幻影に襲われて先生の話などは心に止まらな....
「死者の書」より 著者:折口信夫
た。思いがけない声を、尚も出し続けようとする口を、押えようとすると、自身すらいと
おしんで居た柔らかな唇は、どこかへ行ってしまって、替りに、ささやかな管のような喙....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
窓だけが開いていて、二つの棕櫚の葉の間から白い手が見えて、小さなハンケチを別れを
おしんでふるかのようにふっていました。 おかあさんはまた入り口の階段を上ってみ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
。 王子はやがて涙をはらって、 「ああこれは私が弱かった。泣くほど自分のものを
おしんでそれを人にほどこしたとてなんの役にたつものぞ。心から喜んでほどこしをして....
「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
に集って脇明から入って来る風のさむいのもかまわず日のあんまり早く暮れてしまうのを
おしんで居ると熊野を参詣した僧が山々の□所を越えてようやくようよう麓のここまで下....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
前足にその輪をひっかけて、ぐっと引けばいいのだ。三日も四日も、めしをたべる時間も
おしんで、練習した。子どもだって、いっしんは通るよ、上手になったね。おしいことに....
「俊寛」より 著者:倉田百三
け口をつぐむ) 俊寛 言ってくれ。ひと思いに。この場におよんでもはや私に悲しみを
おしんでくれな。 有王 さる谷間に姫君のおなきがらが見つかりました。 俊寛 (ほ....
「ふるさとに寄する讃歌」より 著者:坂口安吾
あるような遠さに、いつも感じつづけていた。私は、その夢を、その風景を、あかずいと
おしんだ。風景である私は、風景である彼女を、私の心にならべることをむしろ好むのか....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
よあすは出発という日の夕方、一同はこわれた甲板に食卓をならべて、しばらくの別れを
おしんだ。旅程は四日だが、名も知らぬ土地である。河また河、谷また谷、ぼうぼうたる....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
かし余らのいう事はもとより容れなかった。居士は平生、 「お前は人に相談という事を
おしんからいかん。自分で思い立つと矢も楯もたまらなく遣っておしまいるものだから後....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
大変|待あぐんで機嫌が悪い、急いで迎いに、というのです。 路之助の姉芸妓が、お
おしんど、か何かで、肩へ色気を見せたのですが、 「えろう遅うなって、ご苦労え、あ....
「火を点ず」より 著者:小川未明
た。 彼らは、ものを問いかけられても、手を休めて、それに返答するだけのときすら
おしんでいましたから、頭だけを外の方に向けて、 「まだ、今日はあったようだ。」と....