»
お座敷
「お座敷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お座敷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ばかり。
53
斜めに見た芸者屋町《げいしゃやまち》。
お座敷へ出る芸者が二人《ふたり》ある御神燈《ごしんとう》のともった格子戸《こうし....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
のつまった、あすこ中《じゅう》での茶目だった奴さ。あいつが君、はいっているんだ。
お座敷着で、お銚子を持って、ほかの朋輩《ほうばい》なみに乙につんとすましてさ。始....
「或る女」より 著者:有島武郎
置かれた鉄びんから立つ湯気《ゆげ》で部屋の中は軟《やわ》らかく暖まっていた。
「
お座敷へと申すところですが、御気《ごき》さくにこちらでおくつろぎくださいまし……....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
は女学生でも、今頃は内には居ない。ちっと日比谷へでも出かけるが可い。」 「憚様、
お座敷は宵の口だけですよ。」 と姿見の前から座蒲団をするりと引いて、床の間の横....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
人間、こうはなりたくないものだわね。――そのうちに目が覚めたら行くだろう――別に
お座敷の邪魔にもなるまいから。……どれ、(樹の蔭に一むら生茂りたる薄の中より、組....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
いくらもあります、貴僧、」 とふと心づいたように、 「御一所でお煩ければ、隣の
お座敷へいらっしゃい。何か正体を見届けようなぞと云っては不可ませんが、鶴谷が許し....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
藤色|縮緬の二枚着で、姿の寂しい、二十ばかりの若い芸者を流盻に掛けつつ、 「この
お座敷は貰うて上げるから、なあ和女、もうちゃっと内へお去にや。……島家の、あの三....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
しょう。卓子ばかりで影もない。野天のその卓子が、雪で、それ大理石。――立派やかな
お座敷にも似合わねえ、安火鉢の曲んだやつが転がるように出ていました。 その火鉢....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
たごとく、くるりと向うむきになって、またちょろり。 「旦那こちらへ、……ちょうど
お座敷がございます。」 「待て、」 と云ったが、遣手の剣幕に七分の恐怖で、煙草....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
んぽんぽん、ころん、くるくるなんだもの。 ところがね、真夜中さ。いいえ、二人は
お座敷へ行っている……こっちはお茶がちだから、お節句だというのに、三人のいつもの....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
ょうど祈祷の最中、思い合してみますれば、瓦が揺れたのを見ましたのとおなじ時、次の
お座敷で、そのお勢というのに手伝って、床の間の柱に、友染の襷がけで艶雑巾をかけて....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
くッて?」 「何、もう御覧の通、こちらは中庭を一ツ、橋懸で隔てました、一室別段の
お座敷でござりますから、さのみ騒々しゅうもございませんが、二百余りの客でござりま....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
つい、おうわさばかり伺いまして、お療治はいたしません、と申すが、此屋様なり、その
お座敷は、手前同業の正斎と申す……河豚のようではござりますが、腹に一向の毒のない....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
価値の一半を失ったものと断言することを得。ただし野良調子を張上げて田園がったり、
お座敷へ出て失礼な裸踊りをするようなのは調子に合っても話が違う。ですから僕は水に....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
いや、飛んだ不都合でありました、ずっとおいでなさい。ちょうど御来客で先生はそこの
お座敷にいらっしゃいます。)とこの者だけは調子が可い。 (憚様ですがちょいとそう....