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お構いなく
「お構いなく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お構いなくの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
か》を落したさ。
(何、いけませんければ跣足《はだし》になります分のこと、どうぞ
お構いなく、嬢様にご心配をかけては済みません。)
(あれ、嬢様ですって、)とやや....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
な揃って温和な陽性の方で、赤沢病院が潰れようと潰れまいとそのようなことにはとんと
お構いなく、狭い垣の中で毎日それぞれの営みにせっせと励んでいたのだが、それでもだ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
て、ただ、はいはいとうなずいていると、張は自分も早く出発する筈であるが、あなたも
お構いなくお先へお発ち下さいと言った。別れるときに、張は靴の中から金一|※を探り....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
てて喫いかけた巻莨の火を消そうとすると、紳士は笑いながら徐かに云った。 「どうぞ
お構いなく……。わたしも喫います。」 七時五十三分に出る筈の列車がなかなか出な....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
」と熊城が毒々しげに嘯くと、法水はそれを窘めるように見てから、伸子に云った。
「
お構いなく続けて下さい。元来僕は、シェレイの妻君みたいな作品は大嫌いなのです。あ....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
博士の説明が始まったが、轟々たる浸水の音がとかく邪魔をしていけない。博士はそれに
お構いなく喋りつづける。 一応の説明がすんだ。 大統領はもちろん、幕僚も建艦....
「沈没男」より 著者:海野十三
います」 余は、胸をはって、即座に断った。 「いや、ここにいます。どうか僕には
お構いなく、大きな音を出して闘っていただきたい。一体、敵は何者ですか」 「英国の....
「風波」より 著者:井上紅梅
、わたしどもと一緒にここでお支度をなさいませ」 七爺は頻りにうなずいて「どうぞ
お構いなく」といいながら、ずっと七斤家の食卓の側へ言った。七斤達はのべつにお愛想....
「ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
てて喫いかけた巻莨の火を消そうとすると、紳士は笑いながら徐かに云った。 『どうぞ
お構いなく……。わたくしもすいます。』 七時五十五分に出る筈の列車がなかなか出....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
「こいつはたまらぬ。誘拐しだ」 彼はじたばたもがき出した。 そんなことには
お構いなく駕籠はズンズン進んで行く。そうして一つグルリと廻った。 「おや辻を曲が....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
らも水だ」 と、云って、もう一人の男が、井戸の方へ走った。 そういう二人には
お構いなく、戸板を担った一団は、庭の外れ、街道に添って建ててある、大きな納屋の方....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
ゃんは驚かない。どんな野郎でもとっ捕えて見せる。俺達の目的を妨げる奴は張三李四の
お構いなく地獄の釜の中へたたき込んで見せる?」 ラシイヌはそれから尚しばらく、....
「おせん」より 著者:邦枝完二
って、見届けといで」 「かしこまりました」 頭のてっぺんまで、汚泥の揚がるのも
お構いなく、横ッ飛びに飛び出した市松には、雨なんぞ、芝居で使う紙の雪ほどにも感じ....
「影」より 著者:岡本綺堂
……。 重兵衛 むむ、お客様だが……。まあ、遠慮なしに這入れよ。 旅人 どうぞ
お構いなく……。 おつや じゃあ、御免なさい。 (おつやは正面の戸をあけ....
「四つの都」より 著者:織田作之助
うから」(去る) 庄平(慌てゝ)「いゝえ、僕にはそういう趣味はありません、どうぞ
お構いなく」 庄造「実物主義となると、つまり見合いだな、どうもこの見合いなどとい....