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「お玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

お玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
んの死ということがわたしの頭をいろいろに動かしているのであった。 「それにしてもお玉さんはどうしているだろう。」 わたしは徳さんの死から惹いて、その妹のお玉さ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
方が江戸よりも早く植疱瘡を始めることになりました。江戸では安政六年の九月、神田のお玉ヶ池(松枝町《まつえちょう》)に種痘所というものが官許の看板をかけました。そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
です。そこで、妹のおたかは兄のかたき討ちを思い立って、女ひとりで江戸へ出て、かのお玉ヶ池の千葉周作の家《うち》へ下女奉公に住み込んで、奉公のあいだに剣術の修行を....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いずれもまだ二十一二の若い者であるので、丸屋の方でも心得ていて給仕としてお八重、お玉、お北という三人の抱妓を出した。そのなかで一番|容貌のいいお八重が金之助のそ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も何もあったものじゃありません。そう、そう、その金魚ではこんな話がありましたよ」お玉ヶ池の伝説はむかしから有名であるが、その旧跡は定かでない。地名としては神田|....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
んの死ということが、私の頭をいろいろに動かしているのであった。 「それにしても、お玉さんはどうしているだろう。」 わたしは徳さんの死から惹いて、その妹のお玉さ....
わが町」より 著者:織田作之助
枝がさすがに浮かぬ顔をして下足の番をしていると、 「えーうどんの玉ア あつあつのお玉ちゃん 白い着物きて朝から晩まで湯にはいり つるつるの肌した 別嬪ちゃんのお....
恐竜島」より 著者:海野十三
らに岩道をこちらにやってきたラツールと怪人にむけられた。 「ラツールさん」 「おお玉ちゃん、よかったねえ」 ラツールは玉太郎の頭をなで、ついでケンやダビット、....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
似ない大構えの空屋に、――二間ばかりの船板塀が水のぬるんだ堰に見えて、その前に、お玉杓子の推競で群る状に、大勢|小児が集っていた。 おけらの虫は、もじゃもじゃ....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
して茶を煮る媼、特にこの店に立寄る者は、伊勢平氏の後胤か、北畠殿の落武者か、お杉お玉の親類の筈を、思いもかけぬ上客一|人、引手夥多の彼処を抜けて、目の寄る前途へ....
鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
日か過ぎると、わたしの話は明かに実証された。エロシンコ君はその時もう、いくつかのお玉杓子を買って来た。買って来ると彼は窓外の庭の中程にある小さな池の中に放した。....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
かみさん、どうか悪く思わないで下さいまし」と小虎からも言解きに掛った。 「えっ、お玉杓子が何を云うんだい。私という女ながらも大親分に、じかに口が利けるもんか。黙....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
さん……」 「はい……」 「お前の名は何んと申すか」 「……玉と申しますよ」 「お玉だね……玉川の川尻でお玉とは好い名だね。大層お前は親孝行だそうだね」 「いい....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
元が詰るに従うて謂うまじき無心の一つもいうようになると、さあ鰌は遁る、鰻は辷る、お玉杓子は吃驚する。 河岸は不漁で、香のある鯛なんざ、廓までは廻らぬから、次第....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
変梃な秘史である。) 椿岳は諸芸に通じ、蹴鞠の免状までも取った多芸者であった。お玉ヶ池に住んでいた頃、或人が不斗尋ねると、都々逸端唄から甚句カッポレのチリカラ....