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お臍
「お臍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
お臍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「橋」より 著者:池谷信三郎
利のナポリで、……と彼が言いかけると、いいえ違ってよ。これは英語の navel、
お臍って字から訛ってきたのよ。ほら、ここんとこが、
お臍のようでしょう。英語の先生....
「妖怪談」より 著者:井上円了
、再び安心いたしました。 ところが、狐はまた会議を開きました。もっとも、今度は
お臍から入るということになりました。今度は
お臍から入るのですから、これを防ぐには....
「海底都市」より 著者:海野十三
て、白い泡の交った波がごぼんごぼんと鳴っていた。 ひざ頭を水は越えた。間もなく
お臍《へそ》も水中にかくれた。しかも増水のいきおいはおとろえを見せず水位はぐんぐ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たようになっていた。
「さあ、この下の淵に何が見えるか。気が遠くならないように、
お臍のところに力をいれなくては……」
と、千二少年は、はやる気をおさえ、二、三....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
「非常の時に泣いていてたまるものか。なにくそッ――」 私はヌックと立ち上ると、
お臍に有ったけの力を入れました。 「ウーン」 すると不思議不思議。気がスーゥと....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
うして姙娠なすったんですの。相手は何処の誰でございますの?」 女史は横目で妾の
お臍のあたりを睨みながら、あたり憚らず驚きの声を放った。 「まアお姉さま、驚かせ....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
ることだった。太田はそれには女のメンバーを使っていた。太田によると「成るべく女の
お臍《へそ》から下の方へ入れると安全だ」った。彼奴等はまだそこを調らべるほどには....
「水仙」より 著者:太宰治
上流の人たちは、この肉を、たいへん汚いものとして捨てるのだ。なるほど、蜆の肉は、
お臍みたいで醜悪だ。僕は、何も返事が出来なかった。無心な驚きの声であっただけに、....
「不肖の兄」より 著者:豊島与志雄
え、それから艾《もぐさ》をまるめて小指の先くらいのものを幾つも拵えた。 「これを
お臍の上にすえるんだよ。お味噌が熱くなるまで辛棒するんだよ。」 僕は襖を閉め切....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
芝居の上使の壱岐さん 田舎《いなか》ざむらい、役には立たねえ ちんぷんかんぷん、
お臍《へそ》で茶が沸く 先年、長州先手の総督 九州大名指揮するなんぞと 出かけた....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
の香がする。 「惜しいことをしたわい。もう一足早ければ、これなる菩薩《ぼさつ》の
お臍が拝めたものを。わっはっは。」 また、ひとりが、 「いや、じつに尤物《ゆう....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
なわち能く行き草を噛む、秋に至り食すべし、臍内また種あり〉というに至りては、真に
お臍で茶を沸かす底の法螺談《ほらばなし》で、『淵穎集』に西域で羊の脛骨を土に種《....
「農村」より 著者:宮本百合子
勘定する手つきまでして見せた。祖母は、 「あのお婆さんは、今夜きっとその財布を
お臍《へそ》にあてて寝るんだろうよ。あした目が覚めて見るとお札がむれて、かびだら....
「ココナットの実」より 著者:夢野久作
真赤な唇を女のようにニッコリさせつつ、無言のまま、ウドン粉臭いパンの固まりを私の
お臍の上に乗っけた。その無産党らしい熱情の籠もった顔付き……モノスゴイ眼尻の光り....
「御身」より 著者:横光利一
小女《こめ》と寝転んでいた、あの小女は可愛らしい顔をしてますね。」 「それでも
お臍《へそ》が大きいやろ。あんまり大き過ぎるので擦《す》れて血が出やへんかしら思....