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「お軽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

お軽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
酒の追憶」より 著者:太宰治
いて、ひどく悲しくなり、小さい声で、 わたしゃ 売られて行くわいな というお軽の唄をうたった。 突如、実にまったく突如、酔いが発した。ひや酒は、たしかに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は先ず女の方のしらべを訊くと、仲働きはお清、三十八歳。お丸、十七歳。台所の下女はお軽、二十二歳。お鉄、二十歳というのであった。 「このお丸というのはどんな女だ」....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
うぞ――えいとな。…… や、や、や、横扉から、はや、お縁へ。……これは、また、お軽々しい。」 廻廊の縁の角あたり、雲低き柳の帳に立って、朧に神々しい姿の、翁....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「まあ、綺麗」 「立派だな」 「どこのお娘《いと》はんだすやろ」 「あ、ありゃお軽さんだぜ」 「おお、お軽さんだ」 「お軽さんなら山科《やましな》へ行かるるの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
台も中納言でござんしょう、六十四万石でげすぜ、百五十石ではお前さん、馬廻りのごくお軽いところじゃがあせんか、そんなはずはございませんよ、おからかいなすっちゃ罪で....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
たそうだが、そういう様子は少しも見せなかった。女形では尾上菊次郎(初代)が顔世とお軽と長右衛門の女房お絹を勤めた。八犬伝の役割は覚えていない。 忠臣蔵は私もほ....
人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
らわなきゃならないよ。」と、魔女はいいました。「どうして、わたしののぞむお礼は、お軽少なことではないよ。おまえさんは、この海の底で、だれひとりおよぶもののないう....
家なき子」より 著者:楠山正雄
た。食事は長くはかからなかった。なぜなら金棒引きであるこのおばさんは、その晩ごくお軽少のごちそうしかしなかった。ひどい労働をする坑夫は、でもこごと一つ言わずに、....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
。 「履物を出せ、行ってみよう」 中納言家には立って来られた。 「それでは余りお軽々しく……」 「よい、行ってみよう、履物を出せ」 庭番の揃えた履物を穿き、....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ん(従兄)とは違うからな」 定吉兄は真赤に酔って、「風に吹かれているわいな」とお軽のセリフを、いつものおハコを出しながら、上機嫌であった。この人は酔うほど好人....
軽女」より 著者:上村松園
数多い忠臣義士物語の中に出てくる女性のうちで、お軽ほど美しい哀れな運命をになった女性は他にないであろう。 お軽は二階でのべ鏡....
画道と女性」より 著者:上村松園
ると、新田義貞や、平重衡や、源頼政やの古事を題材としたことなどもあり、大石義雄とお軽の別れの場面を描いたり、朝顔日記の深雪を描いたり、随分いろんな時代のいろんな....
座右第一品」より 著者:上村松園
前に坐り込んで縮図したことはたびたびのことでした。福田浅次郎さんのお宅の由良之助お軽、丸平人形店の蕭白の美人、鳩居堂にも蕭白の美人があります。二枚折の又兵衛の美....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
いだに発病して、半途から欠勤するのやむなきに至った。その時の勘平は道行の勘平で、お軽は福助、伴内は松助であったが、菊五郎は楽屋で条野採菊翁にこんなことを話したそ....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
が多い。そしてそのエタに対する取扱いたるや、元禄十二年に服装その他百姓に準じてなお軽くせよと令した徳島藩でも、その後十四年の正徳三年に至っては、エタの身居棟付帳....