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かがみ
「かがみ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
かがみの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、講堂では前列の椅子に腰掛け、講師の右手の所に陣取る。講演を聞きながら、時々前に
かがみ、講演がすむと、周囲の人々に「ありがとう」とか、「おやすみ」とか言いつつ、....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
ている。保吉はちょいと苦笑したまま、洗面台の前へ手を洗いに行った。その時ふと鏡《
かがみ》を見ると、驚いたことにタウンゼンド氏はいつのまにか美少年に変り、保吉自身....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
足音がまったく聞こえなくなると、かれらは宮殿の奥深くへだんだんに消えてゆくやや前
かがみの老偉丈夫のうしろ姿を穿索するように見送った。死そのもののような彼が過ぎ去....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
に、人死が出来ようも知れぬぜな。」と襟の処で、塗盆をくるりと廻す。 「飛んだ合せ
かがみだね、人死が出来て堪るものか。第一、芸妓屋の前へは、うっかり立てねえ。」 ....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
な処は初々しい。けれども、着がえのなさか、幾度も水を潜ったらしく、肘、背筋、折り
かがみのあたりは、さらぬだに、あまり健康そうにはないのが、薄痩せて見えるまで、そ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
、新粉細工の三日月が覗くとも視められる。 「まだじゃねえか、まだお前、その行燈が
かがみにならねえよ……科が抜けてるぜ、早く演んねえな。」 と云って、すぽりと引....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
たまいし時、いま一度陸にうけて、ともかくもなさせ給えとて、北の方、紅の袴に、唐の
かがみを取添えて、八大竜王に参らせらると、つたえ聞く、その面影も目のあたり。)…....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
を翳しながら、黒煙の下になり行く汽車を遥に見送った。 百合若の矢のあとも、その
かがみよ、と見返る窓に、私は急に胸迫ってなぜか思わず落涙した。 つかつかと進ん....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
、脊丈のまた高いのが、かの墨染の法衣の裳を長く、しょびしょびとうしろに曳いて、前
かがみの、すぼけた肩、長頭巾を重げに、まるで影法師のように、ふわりふわりと見えま....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
やや同じたけの松の根に、ちょっと蟠って高いから――腰を掛けても足が伸びるのに、背
かがみになった膝に両手を置いて、多津吉は凝と視ていた。 洋杖は根に倒れて、枝に....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
山の裾と中空との間に挟まって、宙に描かれた遠里の果なる海の上に、落ち行く日の紅の
かがみに映って、そこに蟠った雲の峰は、海月が白く浮べる風情。蟻を列べた並木の筋に....
「湯島の境内」より 著者:泉鏡花
煩うて、針や薬のしるしさえ、泣の涙に紙濡らし、枕を結ぶ夢さめて、いとど思いのます
かがみ。 この間に、早瀬、ベンチを立つ、お蔦縋るようにあとにつき、双方涙の目に月....
「守の家」より 著者:伊藤左千夫
ような酒飲んで……」 姉は自分を喜ばせようとするような調子にそれを唄って、少し
かがみ腰に笑顔で自分の顔を見るのであった。自分は訳もなく嬉しかった。姉は其頃《そ....
「橋の上」より 著者:犬田卯
女生徒がびっくりしたような声で言った。彼女は袖から塵紙を出した。そして圭太の顔へ
かがみかかって、ぬらぬらする鼻の下や口のあたりを丁寧に拭ってくれた。 「怪我した....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
した一挺のピストル。 もうおしまいだった。 「えい!」 川上機関大尉の体が前
かがみになったと思ったら、右手にさっと閃いた白刃! ばさりという鈍い物音と、う....