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か条
「か条〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
か条の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
働けば財産はできるものだ、いったん縁あって嫁いったものを、ただ財産がないという一
か条だけで離縁はできない、そういう不人情な了簡ではならぬといわれて、おとよさんは....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
合わせの符表もともに、津多子様の御夫君|押鐘童吉博士にお預けになったのですが、何
か条件があるとみえて、未だもって開封されてはおりません。儂は相続管理人に指定され....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
、爾して「でも権田さんは其れを証明する代りに何うせよとか斯うせよとか報酬の様に何
か条件を附けるのでしょう」其れは勿論である、救うて遣る代りに己の妻と為れと云うの....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
ば是等の餽物親御からなさるゝは至当の事、受取らぬと仰ったとて此儘にはならず、どう
か条理の立様御分別なされて、枉ても枉ても、御受納と舌小賢しく云迯に東京へ帰ったや....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
申し出はいくらかゆがめられた形のものとなって諸有志の間に伝えられた。それは左の三
か条について返答を承りたい、とあったという。 一、島津久光をイギリスに相渡し申さ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
たき儀にこれあり候。今一つは国々との商売勝手次第に相成り候よういたしたく候。右二
か条の儀はアメリカのみにこれなく、国々の懇望に御座候。 ――日本の危難は落ちかか....
「水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
は椅子にかけたが、兇悪、冷酷な相貌して口唇には深刻な皮肉が浮かんで来た。彼は何事
か条件を持出しているらしく、卓子を叩き叩き頻りに怒鳴り立っている。これに反して彼....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
むしろ時代が進んでいるだけ初代よりも聡明で、才もあり、一個の社会人としてはなかな
か条件が揃っているのを見るのです。それにもかかわらず事業がうまく行かぬのは何故か....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
はふたたび日記を書くべく罫紙を五六十枚ほど手ずから綴じて、その第一|頁に、前の三
か条をれいれいしく掲げた。 明治三十六年十一月十五日 かれはこう書き出した。....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
でもつかっちゃならんぞ。まだあるが、それはいざ乗り込みの時にいって聞かす。この三
か条はなかなか面倒じゃが、しかし卿も恋しい武男さんの奥方になろうというンじゃない....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は今日から出立します。出立については――」 別れと覚悟の断案を下して置いて、何
か条件的に申し置こうとする兵馬を、福松はあわてておさえてしまい、 「いけないわ、....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
支えはないけれど、房事は二十四時を隔てなければならぬということなども、談義中の一
か条であった。すべて秘事であるので講談も密々に行なわれ、文明十八年の七月から始め....
「清水幾太郎さんへの手紙」より 著者:三好十郎
けた方がよいと私は考えます。そのため、いまのうちに、あなたの反戦論が絶対的反戦論
か条件つきの反戦論かを知っておきたいし、あなたとしてもそれをハッキリ表明してくだ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
争の時は平生よりも食物に注意して身体を大切にしなければなりません。米国の軍隊に四
か条の心得という事があってその第一は「兵の食物」としてあります。食物の善《よ》い....