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きの字
「きの字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
きの字の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
つにみごとです。 じろりじろりと目を光らしながら、いま書いたその文字と、書き置
きの字とを見比べていましたが、ふふんというように白く笑うと、やんわりあびせました....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
しく、十年来の親友に送る書簡にも、袴をつけ扇子を持って、一字一句、活字になったと
きの字づらの効果を考慮し、他人が覘いて読んでも判るよう文章にいちいち要らざる註釈....
「源氏物語」より 著者:紫式部
が書かれてある。 心あてにそれかとぞ見る白露の光添へたる夕顔の花 散らし書
きの字が上品に見えた。少し意外だった源氏は、風流遊戯をしかけた女性に好感を覚えた....
「源氏物語」より 著者:紫式部
なわ》も消えぬべし別れてのちの瀬をもまたずて 泣き泣き乱れ心で書いた、乱れ書
きの字の美しいのを見ても、源氏の心は多く惹《ひ》かれて、この人と最後の会見をしな....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
写が優れていれば、立派な文芸作品であることを妨げないのと、事情に変りはない。手書
きの字は又一つの表現技術にぞくするわけで、東洋の書(ショ)はそうした一種の絵画的....