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こけ猿
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「丹下左膳」より 著者:林不忘
かけた仲間の死骸。 かたわらにころがしておいたのは、名もない茶壺で、ほんとうの
こけ猿の茶壺は、とうに峰丹波の手におさめ、本郷の屋敷に安置してある……。 と思....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
刀はもう腰へかえっている。
玄心斎、胆をつぶして、空《くう》におよいだ。
耳
こけ猿《ざる》
一
首のない屍骸は、切り口のまっ赤な肉が縮《ちぢ》れ、白....