»
こぶ
「こぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
こぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
たしかに甘やかされてはいなかった。 しかし、彼が惨酷な校長で、生徒の苦痛をよろ
こぶようなものであると想像されては困る。それどころか、彼の罰し方はただ厳格一方と....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
を読みはじめた。きのう僕の読みかけたのは信乃《しの》、現八《げんぱち》、小文吾《
こぶんご》などの荘助《そうすけ》を救いに出かけるところだった。「その時|蜑崎照文....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
谷中《やなか》の墓地へ墓参りに行った。墓地の松や生垣《いけがき》の中には、辛夷《
こぶし》の花が白らんでいる、天気の好《い》い日曜の午《ひる》過ぎだった。母は小さ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
君の心霊はこの問に答うるにさらに問をもってしたり。こはトック君を知れるものにはす
こぶる自然なる応酬《おうしゅう》なるべし。
答 自殺するは容易なりや否や?
....
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
は僕等のイイナじゃないね。」
「イイナは今夜は休みだそうだ。その原因がまた頗《す
こぶ》るロマンティックでね。――」
「どうしたんだ?」
「何《なん》とか云う旧帝....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
張り上げて弁じ出した。
「船虫《ふなむし》が瞽婦《ごぜ》に身をやつして、小文吾《
こぶんご》を殺そうとする。それがいったんつかまって拷問《ごうもん》されたあげくに....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
心のしかたのほうが、より合理的だと思っているから。
○ほめられれば作家が必ずよろ
こぶと思うのは少し虫がいい。
○批評家が作家に折紙をつけるばかりではない。作家も....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
僕の目には気味の悪い見ものにも違いなかった。
この部屋に僕等を迎えたのは小肥《
こぶと》りに肥った鴇婦《ポオプウ》だった。譚は彼女を見るが早いか、雄弁に何か話し....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
懃《いんぎん》である。これは少しも虚礼ではない。彼は粟野さんの語学的天才に頗《す
こぶ》る敬意を抱《いだ》いている。行年《ぎょうねん》六十の粟野さんは羅甸《ラテン....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
のは『より悪い半ば』でなければなりません。『より善い半ば』を肯定することは頗《す
こぶ》るこの論法には危険であります。
「たとえば日本の桜の花の上にこの論法を用い....
「少年」より 著者:芥川竜之介
殊に乙姫《おとひめ》や浦島太郎《うらしまたろう》の顔へ薄赤い色を加えたのは頗《す
こぶ》る生動《せいどう》の趣《おもむき》でも伝えたもののように信じていた。
保....
「白」より 著者:芥川竜之介
町《じゅうじまち》に現れ、一匹の黒犬と噛《か》み合いを初めた。黒犬は悪戦|頗《す
こぶ》る努め、ついに敵を噛み伏せるに至った。そこへ警戒中の巡査も駈《か》けつけ、....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
》めて去来する岩燕《いわつばめ》を眺めていると、あるいは山峡《やまかい》の辛夷《
こぶし》の下に、蜜《みつ》に酔《よ》って飛びも出来ない虻《あぶ》の羽音《はおと》....
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
い。ただ支那と云う国籍だけはほとんど有無《うむ》を問《と》われないだけに、頗《す
こぶ》る好都合《こうつごう》に出来上っている。君はまだ高等学校にいた時、僕に「さ....
「父」より 著者:芥川竜之介
せたとしか思われない。――自分たちの一人は、また新しく悪口の材料が出来たのをよろ
こぶように、肩でおかしそうに笑いながら、能勢の手をひっぱって、
「おい、あいつは....