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ご機嫌
「ご機嫌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ご機嫌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ったが、精神的欝血が、僕を彼から引離した。僕は帽子をとって挨拶をした。 「では、
ご機嫌よう。……」 運転手の横に腰を下していた老人はニヤニヤと笑って、また一つ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
いたので、下宿を出て、一緒に倶楽部のすぐ近くまで行った。そして無事に、お互いに「
ご機嫌よう」と言って別れてしまった。 四 順天中学校というのは、もっとも....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
し、五人のものは、なんの危害もうけなかった。かえって、怪人バイエルタールは上々の
ご機嫌だった。 「ここで、白人諸君に会おうとはまったく夢のようだ。どうだ、“Sh....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
毀すのをどこの酒のみが承知するものか? 形よい掌をつくってはまた毀すのは 誰の
ご機嫌とりで誰への嫉妬やら? 45 時はお前のため花の装いをこらしているのに....
「月世界探険記」より 著者:海野十三
悲惨なる光景だった。送る者の辛さは、去く者の悲しさに数倍した。 「じゃ、皆さん、
ご機嫌よう!」 弱々しいことの嫌いな進少年は、決然として窓に近づくと、エイッと....
「一九五〇年の殺人」より 著者:海野十三
めてこい。こんどは罰金をすこし高くしよう」 それから二十一日経った。捜査課長は
ご機嫌|甚だ斜めだ。さっき総監からイヤな言葉を抛げつけられたのだ、「君のところに....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
が、おなじく木戸口へ、肩を組合って低く出た。 「ごめんなせえましよ、お客様。……
ご機嫌よくこうやってござらっしゃる処を見ると、間違えごともなかったの、何も、別条....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
り乱れて、渾沌たる悪夢のように見えてくる。 ――可愛いキッティ・マンネリングの
ご機嫌とり、わたしの希望、疑惑、恐怖、キッティと二人での遠乗り、身をおののかせな....
「初雪」より 著者:秋田滋
た、こんなことを訊くこともあった。 「何か変ったことでもあったかね? どうだい、
ご機嫌は?」 良人は幸福で、頑健で、ねッから欲のない男だった。こうして簡易な、....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
、「おッ母、酒一ぱいつけろ!」っちから、つけてやると、それを旨そうに飲んで、急に
ご機嫌になっちまってね、どれ、姉さん、手の筋見てやっぺ……なんて、こう、ぐいッと....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
いる。私はこの世を去るまでこの冷水摩擦はつづけるつもりでいる。おかげで風邪の神は
ご機嫌を悪くして、この棲霞軒へは足を向けようとしない。 朝鮮人参のエキスも少量....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
中から面と肩を斜っかいに、つっかかるように暖簾の中へ突出して、 「や、お閻魔殿、
ご機嫌よう。」 「一口にがアぶり、えヘッ、ヘッヘッ、頭から塩という処を……味噌に....
「二つの運命」より 著者:小川未明
無事でしたら、お目にかかりましょう。」と、せみはいいました。 「あなたも、どうぞ
ご機嫌よう。私は、あなたの幸福を神さまに祈っています。」と、こちょうはいいました....
「花と人の話」より 著者:小川未明
ネは思ったのです。 大学生は、乙のアネモネを買ってゆきました。 「さようなら。
ご機嫌よう。」と、後に、ただひとり残された丙のアネモネはいって、乙を見送りました....
「くもと草」より 著者:小川未明
かかるところでした。」と、ちょうは、花弁の上にとまって、心から感謝しました。 「
ご機嫌よう」 日が暮れかかる前に、ちょうと花とは、たがいにこういって、別れを惜....