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さ子
「さ子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
さ子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
学科卒業後、引続き今日まで、私立――大学の倫理及英語の教師を致して居ります。妻ふ
さ子は、丁度四年以前に、私と結婚致しました。当年二十七歳になりますが、子供はまだ....
「千代女」より 著者:太宰治
才能が豊富でも、人間には誠実がなければ、何事に於いても成功しない、あなたは寺田ま
さ子という天才少女を知っていますか、あの人は、貧しい生れで、勉強したくても本一冊....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
うが、あるまいが、かまってはいられないのです。またいつか、上野音楽学校で、遠藤ひ
さ子女史のピアノ独奏会があった時です。何でもあの人が、重病の床から、免れて再び楽....
「白い蚊帳」より 著者:宮本百合子
た。 軽々した気持で、なほ子は二階へ登って行った。 「いかが」 「ああ」 ま
さ子は、半分起き上った床の上で、物懶《ものう》そうに首を廻し、入って来る娘を見た....
「一本の花」より 著者:宮本百合子
と、朝子の顔を見て笑った。 「同じ判こをついて廻す帳面でも、中に、例えばまあ、あ
さ子なんて小さい印があるとちょっと悪くないな」 幾分照れ、朝子は、 「じゃ、私....
「自然に学べ」より 著者:宮本百合子
明日の女らしさ、男らしさ。(川上ま
さ子さんへの答)のびのびとした手脚と美しく張った胸。女性の肉体の魅力は解放された....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
さに制限があるのに勝手なお願いのようですが、頂けたらどんなに有益でしょう。 ま
さ子さんがかえりによってくれました。仰云る通り気をせかずにすっかり直してからゆき....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は咲枝のプレゼント)榊原さん、林町を手伝ってくれた女中さん、本間さんのところのひ
さ子ちゃん、病院の先生二人。等。大したものではなくても其々に考慮中です。
いよ....
「小説中の女」より 著者:豊島与志雄
どもただ一つ、未だにはっきりしない点が残っていた。それは小説の中に出てくる女性み
さ子の面影だった。み
さ子は現代的な若い女性で、理知的な顔立に一味の憂鬱を湛え、皮....
「悲しい誤解」より 著者:豊島与志雄
ふらりと飛びこむと、客は少なかった。 「いらっしゃい。今晩、遅いのね。」 み
さ子はにこりともしないが、声の調子は愛想がいい。 「やあ、しばらく。」 「あら、....
「北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
あろうと思うが、一時高輪の東禅寺の境内を借りて住んでいた事があって、彼処で娘のふ
さ子さんが生れた。彼処に一人食客がいた事は、戸川君も一度書いた事があるが、何を為....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
写生句。実在の真を習作的に詠んだ詠句も多い。 花びらに深く虫沈め冬のばら み
さ子 蔓おこせばむかごこぼれゐし湿り土 久女 (3) 動物写生にも近代元....
「久野女史をいたむ」より 著者:兼常清佐
い。今私共がこの哀れなる天才の遺骨を迎えて切に期する事は、将来決して第二の久野ひ
さ子女史を出さないようにする事である。それが私共の女史に対する心からなる手向けである。....
「血の盃」より 著者:小酒井不木
の恋物語に始まる。男は木村良雄といって、当時東京の某私立大学に在学中、女は荒川あ
さ子といって、当時二十歳の鄙には稀に見る美人であった。良雄とあ
さ子とは所謂幼な馴....
「帯広まで」より 著者:林芙美子
飛びに他人になったような、云えば、電車の車掌が切符を切るような顔色で、「度々、ま
さ子の名で電話をかけちゃ困るじゃないか」と叱った。九太の新しい細君はま
さ子と云っ....