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「しっこ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

しっこの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
べし!」 と多助は、炭俵をがさがささせて、走って行きました。太郎右衛門は、根がはしっこくない男でしたから、多助に遅れて、一人で坂を下りて行きました。太郎右衛門が....
或る女」より 著者:有島武郎
めにきっと苦しむに違いない」 「なんですねお二人とも、妙な所で謙遜《けんそん》のしっこをなさるのね。岡さんだってそうお弱くはないし、古藤さんときたらそれは意志堅....
星座」より 著者:有島武郎
いと言うただけじゃないか。なるほど貴様は社会主義労働運動の急を大声疾呼《たいせいしっこ》したさ。けれども、貴様の大声疾呼の後ろはからっぽだったじゃないか。そうだ....
想片」より 著者:有島武郎
。結局唯物史観の源頭たるマルクス自身の始めの要求にして最後の期待は、唯物の桎梏《しっこく》から人間性への解放であることを知るに難くないであろう。 マルクスの主....
婦系図」より 著者:泉鏡花
かして来やあがったか知らねえけれど、汝がその面で、どうせなけなしの小遣だろう、落しっこはねえ。 へん、鈍漢。どの道、掏られたにゃ違えはねえが、汝がその間抜けな....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
たみ》なり。白糸は懐に手を差し入れつつ、頭《かしら》を傾けたり。 良心は疾呼《しっこ》して渠を責めぬ。悪意は踴躍《ゆうやく》して渠を励ませり。渠は疾呼の譴責《....
暗号数字」より 著者:海野十三
と、彼は同じことをくりかえし云った。 そのような事件におどる魚は、そんなにはしっこいものであるのか。そういう問にたいして帆村荘六は、 「そういう事件に登場す....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
からと下からとくすぐったく視線をぶっつけ、 「ちぇっ、逃げられたか」 「恐しくはしっこい奴めだ」 と、つぶやきながら横を向いてしまった。飛行島のアンテナ線にと....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
れに成功すると思っている者があったら、それはイソップ物語に出てくる牝牛と腹の膨ましっこをする青蛙の類であろう”“本当に大宇宙に人間以上の高等生物が棲んでいるなら....
火星兵団」より 著者:海野十三
また石像のように固くなって、突立っているばかり。 「だが、あの少年は、なかなかはしっこい子供だったから、うまく家へ逃げかえったんじゃないかしら。どうです、千葉へ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
んなものが入っているんじゃよ。女の生首《なまくび》かなんかがよ」 「嚇《おど》かしっこなしよ」 「鞄から出ている赤い紐な。それは若い女の腰紐じゃぞ。その腰紐が、....
火薬船」より 著者:海野十三
だ。なぜそんなことをきくのか」 「だって、彼奴は大力があるうえに、猿のように、はしっこいのですからね。こっちがつかまえると感づくと、この船内をはしりまわって、な....
殺人の涯」より 著者:海野十三
てんのよオ」と女房はニヤリと笑った。「あんたはあたしを殺したに違いないわ」 「威しっこなしサ。現在お前は私の傍にこうやって肩を並べて歩いているじゃないか」 そ....
少年探偵長」より 著者:海野十三
してはできがいいわい。まさか、本ものの金じゃなかろうね。おい屑がねの大将、おどかしっこなしだよ。おれはこう見えても心臓がよわい方だからね」 彼は黄金メダルを手....
第四次元の男」より 著者:海野十三
。だが、わしは今、この天眼鏡と人相秘書とを屑屋に売り払おうと思う」 「おい、脅かしっこなしだ。なに事だね、一体それは……」 「つまり君の人相だ。実に千万億人に一....