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しばしば目
「しばしば目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
しばしば目の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
がどたんと閉まる声がして、後は静になった。
東京へ帰ってから自分はこんな光景を
しばしば目撃した。父もそこには気がついているらしかった。けれども一番心配そうなの....
「明暗」より 著者:夏目漱石
を定める事ができた。
下から見上げた階子段の上は、普通料理屋の建築などで、人の
しばしば目撃するところと何の異《こと》なるところもなかった。そこには広い板の間が....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
挙げることには躊躇《ちゅうちょ》しなかった。それは首領の射撃の腕前を、この部屋で
しばしば目撃したことがあるからである。 「さて諸君、もう一つのニュースをおしらせ....
「橇」より 著者:黒島伝治
姓だった――徴発されて行く家畜を見て、胸をかき切らぬばかりに苦るしむ有様を、彼は
しばしば目撃していた。彼は百姓に育って、牛や豚を飼った経験があった。生れたばかり....
「罌粟の中」より 著者:横光利一
話した。街中で出会う知人たちもヨハンに示す挨拶は、尊敬をふかく顕しているのを梶は
しばしば目撃した。このヨハンに重ねて梶があなたはどの国の言語に一番熟達しているの....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》らず、他に例もなければ訳も別らず。千早振《ちはやぶ》る神代も聞かぬ珍事なるを予
しばしば目撃した。だからゴアの名物は間男持ちの女で角を切ってもまた根ざすと苦笑い....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
に研究しなければならない問題である。私は野路を散歩するとき蛇が蛙を食うているのを
しばしば目撃する。そして心をうたれる。私はこれはこの世界の持つ一つの evil ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
にしたがった。二人の映画班はいつもおくれがちであったが、これはもちろんとちゅうで
しばしば目的物をつかまえて、十六ミリ天然色映画をとるので、そうなるのであった。 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
したことを、非常に静かに、かつ熱心に聴いてくれた。わたしが語り終わると、彼は私が
しばしば目撃した、かの鉄のような決断の色を顔に浮かべて、数分間は狭い船室をあちら....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
失ったことがある。この前にもその後にも、他人についてこれに類した事実《じじつ》を
しばしば目撃したが、こういうことが果たして強い証拠であろうかと思うと、何となく人....