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そそけ髪
「そそけ髪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
そそけ髪の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
もする――藁屋草履は、ふかし芋とこの店に並べてあった――村はずれの軒を道へ出て、
そそけ髪で、紺の筒袖を上被にした古女房が立って、小さな笊に、真黄色な蕈を装ったの....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
聞いた主人は、「あの男が、いつの間にそんなになったのか」と驚いていました。いつも
そそけ髪で、子供を背負って働いていた先妻の顔を思い出しました。子供たちも人に遣っ....
「秋空晴れて」より 著者:吉田甲子太郎
した。 それで、電報を打つことになったのだ。 「一男か、よく帰って来てくれた」
そそけ髪の頭をあげて、母は幾日か夢に描きつづけた一男の顔を、じっと眺めた。涙が一....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
鼻立ちも醜からねど美味きもの食わぬに膩気少く肌理荒れたる態あわれにて、襤褸衣服に
そそけ髪ますます悲しき風情なるが、つくづく独り歎ずる時しも、台所の劃りの破れ障子....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
てあったが、それも紅が流れにじんでもうピラピラになっている。髭むじゃの男の顔も、
そそけ髪の淫らがましい女の顔も、むさくるしい二階の窓から好奇らしく私たちを眺めて....