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「そそり節〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

そそり節の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
たので、日が暮れると表には駕籠屋の威勢のいい掛け声がつづけてきこえた。ひやかしのそそり節《ぶし》も浮いてきこえた。 栄之丞ももうじっとしてはいられなくなって、....
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
や鍬《くわ》をかついでいても、夜は若い男の燃える血をおさえ切れないで、手拭を肩にそそり節《ぶし》の一つもうなって、眼のまえの廓をひと廻りして来なければどうしても....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
り船を迎うる女郎山の古い名が今も残っている。春もたけなわなる朧月夜に、塩竈通いのそそり節が生暖い風に送られて近くきこえた時、若い尼は無念無想で経を読んでいられた....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
道はすくなかった。半年もたたぬうちに、いかさま賽《さい》のつかいかたも覚えれば、そそり節の調子も出せ、朝酒の、腸《はらわた》にしみわたるような味も覚えた。喧嘩と....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
勝ったものも、負けたものも、飲んだ酒と差引いて、誰も損はござりませぬ。可い機嫌のそそり節、尻まで捲った脛の向く方へ、ぞろぞろと散ったげにござります。 爺どのは....
経帷子の秘密」より 著者:岡本綺堂
るという噂があるので、まだ宵ながらここらの海岸に人通りも少なかった。品川がよいのそそり節もきこえなかった。 三人は海岸に立って暗い海をながめた。文次郎も確かに....