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ため口
「ため口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ため口の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を取り出して、お客の一人が、 「ようございますか、恐れながら売弘《うりひろ》めの
ため口上……」 「なるほど」 「此度《このたび》徳川の橋詰に店出《みせだし》仕り....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
買いとりて母子もろとも江戸へ連れかえり、かくはご高覧に供しまする次第。まずは右の
ため口上。東西。……いよいよこれより鯨の潮ふき、母鯨が添乳《そえち》のさま、つぶ....
「抱茗荷の説」より 著者:山本禾太郎
と芳夫は、ひそかに顔を見合わせた。 君子は金の札を浅い茶碗の水に浮かべて中風の
ため口も身体もきかなくなって一室に寝たままの白髪の老女にすすめた。老女は中風やみ....
「三国志」より 著者:吉川英治
を伴って、彼は父の帳中へ行った。折しも関羽は馬良をあいてに碁を囲んでいた。大熱の
ため口中は渇いて棘を含むがごとく、傷口は激痛して時々五体をふるわすほどだったが、....