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どこへでも
「どこへでも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
どこへでもの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
段をしました。が、我々人間にもいつか次第に慣れ出したとみえ、半年ばかりたつうちに
どこへでも出るようになりました。ただそれでも困ったことは何か話をしているうちにう....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
露西亜《ロシア》ばかりだ。」
「それならば露西亜へ行けば好《い》いのに。君などは
どこへでも行《ゆ》かれるんだろう。」
彼はもう一度黙ってしまった。それから、―....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
所以《ゆえん》を悦んだのである。つまり、彼は、加州百万石が金無垢の煙管になって、
どこへでも、持って行けるのが、得意だった――と云っても差支《さしつか》えない。
....
「母」より 著者:芥川竜之介
し、意外なほど烈《はげ》しい打消し方をした。
「私はあなたのいらっしゃる所なら、
どこへでも行く気でいるんです。ですけれども、――」
敏子は伏眼《ふしめ》になっ....
「二人小町」より 著者:芥川竜之介
皮ばかりの女乞食です。あなたがたの爪にはかかりません。
玉造の小町 ええ、もう
どこへでも行ってしまえ!
小野の小町 まあ、そんなことを云わずに、……これ、こ....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
とに、嗔恚《しんい》に燃えなかったためしはない。妻は確かにこう云った、――「では
どこへでもつれて行って下さい。」(長き沈黙)
妻の罪はそれだけではない。それだ....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
かしい顔をしていました。これは心配の妖女でした。このほうはいつもごじしん堂堂と、
どこへでも乗り込んでいってしごとをします。すると、やはりそれがいちばんうまくいく....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
つくしいものに心をうばわれました。けれども、いまは一人まえのむすめになって、いつ
どこへでも好きかってにいかれるとなると、もうそれも心をひかなくなりました。またう....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
髢も一所に、あたりは真暗になりました。 (連れてって下さい、お優さん、冥途へでも
どこへでも。) (お帰りなさい――私が一所に参りますから。) その時、甘い露に....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
傷をさした、それから発狂した。 但し進藤とは違う。陰気でない。縁日とさえあれば
どこへでも押掛けて、鏝塗の変な手つきで、来た来たと踊りながら、 「蝋燭をくんねえ....
「妖術」より 著者:泉鏡花
私?……」 と傘の柄に、左手を添えた。それが重いもののように、姿が撓った。 「
どこへでも。」 これを聞棄てに、今は、ゆっくりと歩行き出したが、雨がふわふわと....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
てみたい。もし不幸にして俺が弱く汝の発展を妨げるようならお前はいつでも俺を棄てて
どこへでも行くがいい。 (八日) おとといの晩は酒を飲んでいる上にかなり疲れて....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
みざまは? 蛙じゃアあるめいし。手拭をここへ置くのがいけなけりゃア、勝手に自分で
どこへでもかけるがいい! いけ好かない小まッちゃくれだ!」 「一体どうしたんだ」....
「絵だけ」より 著者:上村松園
でした。もうまるで男と同じことです。ナニ負けるもんかちゅう気どしてなア、ホホホ、
どこへでも男のお方と行きました。これは橋本はんの写生です。関雪さんですな。どこか....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
、どっちも真赤になってしまった。 「なあおい長谷部。貴様と俺とは、昔から不思議に
どこへでもくっついて暮すなあ」 「うん、そうだ。血は分けていないが、本当の兄弟と....