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ひと目
「ひと目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ひと目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
らんで、 お行儀のいい、ハートのご婦人。 そちらに黒いは、クラブにスペード ――
ひと目にずんずん、ほら、みえてくる―― スペードの嬢ちゃま、ダイヤのジャックに、....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
は判らない。私には考える力がない。」 こうして、この奇蹟的によみがえった男を、
ひと目見ただけで、人生の意義と悦楽とはすべて一朝にして滅びてしまうのである。そこ....
「河口湖」より 著者:伊藤左千夫
れる。目のさきからじきに山すそに連続した、三、四里もある草木あるいは石の原などを
ひと目に見わたすと、すべての光景がどうしてもまぼろしのごとく感ずる。 予はふか....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
もをぬかれてしまったおかみさんは、男のわたすものを、ひょいとうけとった。 が、
ひと目みるなり、かなきり声をあげてほうりだしてしまった。 鼻だ! たったいまま....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
る伯父の健康についてしんぱいになった。三根夫がはいっていっても、伯父はちらりと、
ひと目だけ甥を見ただけで、あとはふりむいても見ず、声をかけようともせず、ますます....
「海底大陸」より 著者:海野十三
す」 「潜水艇?」 船長は警部の返答に失望しながら、 「潜水艇なら、英国海軍が
ひと目見ればそれとわかるはずじゃありませんか。わたしは、もっとほかのものだったと....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
道のまん中あたりに、アスファルトの路面に真鍮の大きな鋲を植えこんで、両国国境線が
ひと目で分るようになっている。夜になるとこの鋲は見えなくなるから、代りに道の両側....
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
巷《ちまた》に曝《さら》すのが苦しいにこにこ顔だった。 (幸運の黒子を持った女を
ひと目見ただけで、こうも運がよくなるものか!) 注射料は半額で済むことにはなる....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
りませんよ。それにあいつの目の鋭いことはどうです。彼奴は物差こそ持っていないが、
ひと目|睨めば大砲の寸法も分っちまうという目測の大家に違いありませんよ。あんな奴....
「蠅男」より 著者:海野十三
がしい諍いが始まった。 踏台の上にいた検事はヨロヨロとした腰付で入口を見たが、
ひと目で事情を悟った。 「オイ帆村君。被害者の令嬢がこの惨劇を感づいて入りたがっ....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
った白い顔、そして幾何学的な高い鼻ばしら、漆黒の断髪、喪服のように真黒なドレス。
ひと目でインテリとわかる婦人だった。 奇妙な黒い棺桶のような荷物をよく見れば、....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
漸くわしのあとから、クレーンの上まで担ぎあげられた政は、モートルの横の、配電盤を
ひと目見ると、恐ろしそうに、そう云った。 「そうか。確に、それと間違いが無けりゃ....
「むかでの跫音」より 著者:大倉燁子
る日の夕方、新生寺さんは白衣に黒の半衣という軽い装いで、私の住居に来られました。
ひと目見た瞬間、私は彼の心に非常な苦悶のあることを知りました。何か大事な相談でも....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
拠の拾集に没頭しはじめた。 亜太郎の残した奇怪な油絵については、大月はその絵を
ひと目見た瞬間から、司法主任の遺言説に深い疑惑を抱いていた。 もしも亜太郎が、....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
の駕籠をおろして、上下三人の客が休んでいた。 三人はみな江戸者で、江の島参詣と
ひと目に知れるような旅拵えをしていた。ここで判り易いように彼らの人別帳をしるせば....