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びっくり箱
「びっくり箱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
びっくり箱の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「火のついた踵」より 著者:宮本百合子
れば、あなただって、自由が最も必要な時期がすんでから、その必要を高唱し得るのだ。
びっくり箱の蓋を開ける前に、中から大凡《おおよそ》どんな形のものが出るか、予め教....
「旅愁」より 著者:横光利一
る笑顔の間で、ランプのホヤがじいじい静かに蝉のように音を立てた。
「このあたりは
びっくり箱だね。」
レモネードを飲みつつ薄暗いあたりを見廻してそういう久慈に、....
「道灌山」より 著者:宮本百合子
蓬々と髪をのばした男の、黒いよごれた大きな顔があらわれた。顔だけ出たのではなく、
びっくり箱のふたがあいたように、蓬々の頭と大きい黒い顔と、ぼろをまとった半分むき....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「何です、それは」
「何ですか、御当人もまだわからない、あけて口惜《くや》しき
びっくり箱でなければお慰み」
「ずいぶん凝《こ》った包じゃないの」
「なんしろ、....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
えに嚇かされた弁護士は、しばらく自分自身の過去を考えて、ひょっとして何かの旧悪が
びっくり箱のように、いきなり明るみに跳び出してきはしまいかと思って、記憶の隅々ま....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
のは、かぎタバコではありません。それは黒い小鬼でした。そら、よくあるバネじかけの
びっくり箱だったのです。 「おいすずの兵隊、すこし目をほかへやれよ。」と、その小....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、しかし人は疑う。三段論法から意外なことが飛び出す。それがおもしろいのだ。逆説の
びっくり箱を愉快に開《あ》けたり閉《し》めたりすることのできる人間が、なおこの下....