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べき論
「べき論〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
べき論の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海底大陸」より 著者:海野十三
、あの大事件以前に地下において、穴居をはじめていたのである」 長良川博士の驚く
べき論理に、一座はしーんとしずまった。 博士は、そこで一段と声を高くし、 「そ....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
はむしろこの論派の是認するところに係る。近くこれを評すれば政論社会の通人ともいう
べき論派なり。当時世の才子達人をもって居るものはみな競いてこの宗派の信徒となりし....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
非ユークリッド幾何学の出発点がいかに常識的におかしく思われても、これを否定す
べき論理は見つからない。こういう場合にわれわれのとるべき道は二つある。すなわち常....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
。いかにこじつけたくても、フィンランドの鳥獣と東京の高襟や、江戸前の鮨とを連結す
べき論理の糸は見つからない。しかしそうなると同じフィン語の狐が kettu であ....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
そういう考えから来る困難を列挙し、また一方では自説に対するこれら他学派の持ち出す
べき論難に対して勇敢に応戦している。しかし、要するに、これは、彼の元子説特に元子....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
は、言語が甚《はなは》だ曖昧に使用されてる。多くの詩人たちは、純粋に理論を重んず
べき論文に就いてすらも、詩作上に於ける如き言語の表象性を濫用《らんよう》している....
「芸術が必要とする科学」より 著者:宮本百合子
どったといっている。六十八歳で歿したゴーリキイが晩年においては、最も概念的である
べき論説においてさえ、ますます具体性と輝やかしい感性とをもった文章を書き、世界の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
を発していたであろう。煙る血潮、みちあふれた墳墓、涙にくれてる母親、それらは恐る
べき論告者である。地にしてあまりに重き荷に苦しむ時には、神秘なる呻吟《しんぎん》....
「風博士」より 著者:坂口安吾
願わざる乎。彼は鬘を以てその禿頭を瞞着せんとするのである。 諸君、彼は余の憎む
べき論敵である。単なる論敵であるか? 否否否。千辺否。余の生活の全てに於て彼は又....
「続堕落論」より 著者:坂口安吾
であり、世界人となり、万民国籍の区別など失うのが正しいという論である。一応傾聴す
べき論であり、日本人の血などと称して後生大事にまもるべき血などある筈がない、と放....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
う一度新たに書き出せば、恒藤は又論客なり。僕は爾来十余年、未だ天下に彼の如く恐る
べき論客あるを知らず。若し他に一人を数うべしとせば、唯児島喜久雄君あるのみ。僕は....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
それには 〔Georg Schu:nemann〕 ゲオルク・シューネマンの注目す
べき論文が付いている。これらの筆蹟の複製の幾多のものは初めて発表されたものである。....