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ほ
「ほ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ほの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
11
仲店の片側。少年はこの男を見送ったまま、途方《と
ほう》に暮れたように佇んでいる。父親の姿はどちらを眺めても、生憎《あいにく》目に....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
発端
肥後《ひご》の細川家《
ほそかわけ》の家中《かちゅう》に、田岡甚太夫《たおかじんだゆう》と云う侍《さむら....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ぶくれの頬は、まるで蝋のような色をしていました。 「何を愚図々々しているんだえ?
ほんとうにお前位、ずうずうしい女はありゃしないよ。きっと又台所で居睡りか何かして....
「狂女」より 著者:秋田滋
には、前もってこの家の主婦が病気で隣室に寝ていることが耳に入れてあったので、彼の
ほうでも、そのことは別に気にもとめなかった。ところが、そうこうするうちに、彼はそ....
「墓」より 著者:秋田滋
一八八三年七月十七日、草木もねむる真夜なかの二時半のことである。ベジエ墓地のはずれに建っている小さな
ほったて小屋に寐起きをしている墓番は、台所のなかへ入れておいた飼犬がけたたましく....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
新聞をひろげてみて次のような三面記事が出ていない日は
ほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、某街四十番地所在の家屋に住....
「初雪」より 著者:秋田滋
長いクロワゼットの散歩路が、あおあおとした海に沿うて、ゆるやかな弧を描いている。遥か右の
ほうに当って、エストゥレルの山塊がながく海のなかに突き出て眼界を遮り、一望千里の....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
皆な伯父の世話なりし。自ら言うは異な事なれど、予は物覚えよく、一を聞て二三は知る
ほどなりしゆえ、伯父はなお身を入れてこの子こそ穂垂という家の苗字を世に知らせ、ま....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
偉人の伝記というと、ナポレオンとかアレキサンドロスとか、グラッドストーンというようなのばかりで、学者のは
ほとんど無いと言ってよい。なる
ほどナポレオンやアレキサンドロスのは、雄であり、壮....
「寡婦」より 著者:秋田滋
面白い話も出なかった。男の猟人たちは射撃の冒険談や兎を殺した話などをした。女連の
ほうも頻りに頭を悩ましているのだったが、千一夜物語のシュヘラザアデの想像はとうて....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ない頑固な癖があったからだという。それはともかくとして、わたしはこの事実の真偽の
ほどはうけあわない。ただ一応そのことを述べて、正確と厳正を期そうというわけである....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
一条の街道がこれから村へかかろうとするあたりに、這い込むような小さな家が一軒、道の
ほとりにたっていた。彼はむかしその家に住んでいた。土地の百姓のむすめを妻に迎える....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
追求して弱いものを保護することを生涯の仕事とした。詐欺師や殺人犯人達にとって、彼
ほど怖いものは無かった。という訳は、心の底にかくしている考を見破られ、一と眼で肚....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
した情熱と根強さが、世にも怪しき名探偵作家としたのではあるまいか。 久作さんは
ほんとに夢の様に、ポックリ逝かれた。夢野久作なんて何だか予約されていた名前への様....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
い小さな村で、秋になると、山が一面に紅葉になるので、城下の人たちが紅葉を見に来る
ほか、何の取柄もないような村でありました。しかし百姓たちの村に入るところに大きな....