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「まさかの時〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

まさかの時の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
まいものでもない。当人が平生からその用心をしていれば、なんにつけても油断がなく、まさかの時にも危うい災難を逃がれることができるというもの。これはいっそ正直に打ち....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
ながら相槌《あいづち》を打った。 飲み食いの時にばかり我れ勝ちに寄って来ても、まさかの時には本当の力になってくれる者は一人もあるまい。お絹はその軽薄を憎むより....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
の手で、幾等大胆にもせよ斯様な惨酷な仕業《しわざ》は出来ようとも思われぬ、夫ともまさかの時には女の方が男よりも思い切った事をするとは茲の事か知らん。 孰れにし....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
った。 「なにかの役にも立とうかと思えばこそ、久しくお前の世話をしてやったのだ。まさかの時にそんな挨拶を聞くくらいなら、お前なんぞに用はないのだ」 彼女は怒っ....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
ろうろ立ち騒いだとてなんの役にも立つまい。ただそのなりゆきを観ているばかりじゃ。まさかの時には父子が手をひいて立ち退くまでのこと。平家が勝とうが、源氏が勝とうが....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
都まで行って居られぬと断った。尤も氏政にしてみれば徳川家康がその親戚であるから、まさかの時は何とかして呉れる位には楽観して居たのだろう。 若し此の時素直に上洛....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
うも危い身の上でナア、剣の上を渡るようなれども、それを恐れて後へ退るような事ではまさかの時の役には立たん、何でも進むより外はない、進むに利あり退くに利あらずと云....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
に、大の方は長くっていかぬから幾許かに売払ったが、小が一本残って居りましたから、まさかの時の用心にと思って短かいのを一本差して、恐々藤屋七兵衞の宅へ帰って来まし....
「関東防空大演習を嗤う」より 著者:桐生悠々
ある。如何に冷静なれ、沈着なれと言い聞かせても、また平生如何に訓練されていても、まさかの時には、恐怖の本能は如何ともすること能わず、逃げ惑う市民の狼狽目に見るが....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
る。また、舵手のイズレール・ハンズは注意深い、狡猾な、老練な、経験のある海員で、まさかの時にはほとんど何でも任すことが出来る男だった。 彼はのっぽのジョン・シ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
んだがね。」 実は、お浜には二三日前に、すでに正木の老人から手紙が出してあり、まさかの時には電報を打つから、すぐ来るようにと、必要な旅費まで送ってあるのだった....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
なものはない。又、明確な意志や目的があって抵抗を解いたものでもない。 ままよ、まさかの時は死ねばすむことさ、ぐらいの気持はあっても、自殺しようという意志はほと....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
も鶴見にとっては、よしや回想の破片であろうとも、これを記念の緒につないで置けば、まさかの時の念珠の数え玉の用にも立とう。鶴見はそう思ってみて、それで好いのだと諦....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
、圧迫が進んで侮辱となり侵略となったらドウする。国際公法だの仲裁条約だのというはまさかの時には何の役にも立たない空理空文である。欧洲列強間の利害は各々｜相扞格し....
「熟語本位英和中辞典」より 著者:斎藤秀三郎
ん鳴く。【名】同上の声。 Ye※）（英国皇居の）衛士。（-'s service）まさかの時にお役に立つこと、ことある時の報公。To do one yeoman'....