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まやかし物
「まやかし物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
まやかし物の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「聖書」より 著者:生田春月
、穏かな微笑を浮べて聞いていたが、「まあそんなに憤慨しなくてもいいよ。つまらない
まやかし物は時の審判の前には滅びてしまうのだから。早い話が、基督はいくら十字架に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ない。ふだんが不断だから、おまえの云うことは的にならないと……」 「不断よっぽど
まやかし物を持ち込んでいるとみえるね」 「御冗談を……」と、惣八はあわてて打ち消....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
いう神聖な「絶対」真理であり、即ち虚偽を蔽い匿すために神聖というベールをかけた、
まやかし物に他ならない。――之は史的唯物論と唯物論的認識論との公式だが、道徳に就....
「火星の魔術師」より 著者:蘭郁二郎
いますよ、誰だって話だけなら信用しないに決っています。村の人達は実物を見ても、尚
まやかし物を見せつけられたように頷こうとはしないんですからね」 志賀健吉の眼に....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
はないものかと、ひそひそ評議をこらしていました。 「人間って奴、何だってあんなに
まやかし物が作りたいんだろうな。みんな神様の真似ごとじゃないか。」 癇癪持の蜜....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
おいて自らの落語速記を、他の誰のであったか、全く別箇の落語と半分ずつ接ぎ合わせた
まやかし物を自演として発表され、大腐りに腐っていたことを。芸術の冒涜もまた、ここ....