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「まわり道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

まわり道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
ばならないものであるかもしれない、と思ったかもしれない。 彼は覚醒した。これはまわり道してお仕置場にゆく路だ。これはきっとずばりと首を刎ねられるんだ。彼はガッ....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
がゼエムス王と侍史セシルの間を往復し始めた。セシルの手紙は、用心のために、わざとまわり道して、アイルランドのダブリンを通って届く。それが届くたびにゼエムスは、聡....
審判」より 著者:カフカフランツ
は明らかにアトリエの第二の扉があけられたのを見て、こちら側からはいりこもうとしてまわり道をしたのだった。 「もうお供できませんよ!」と、子供たちに押しつけられて....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
通ったならば、人に咎められる恐れがあり、咎められては危険であった。で、あちこちとまわり道をして、露路や横丁をくぐり抜けて意外に時を費して、今ようやくこの屋敷の前....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
だった。だが君の姉さんは三次へ嫁に行かれた。私は見るのが苦しいので、その家の前をまわり道していた。しかし思えば、淡い絵本の話だ。 私が一高にいたころ。その妹が....
狂女と犬」より 著者:小酒井不木
しい恐怖を誘発します。ですから、彼等が山で木を伐って居るときには、村人はわざわざまわり道をして避けて行くのでありました。ですから、その日も山の麓を走って居る比較....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
は来つれど夜ぞふけにける 〔巻十一・二六一八〕 作者不詳 「直道」は、真直な道、まわり道しない道のこと、近道。「から」は「より」と同じで、「之乎路から直越え来れ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
次郎君、正木には夕方までに帰ればいいんだろう。ついでに大巻にも寄って行くさ。少しまわり道になるが、今からすぐ出かけると、やいぶんゆっくり出来るぜ。」 「恭ちゃん....
次郎物語」より 著者:下村湖人
次郎は、詰問するようにたずねた。 「一心橋を渡らないで帰ることにするわ。少しまわり道をすればいいんだから。」 「逃げてさえいりゃあ、いいという気なんだな。」....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
の中でも独身者は二百円以上取りながら……そうして相当の年輩となりながら、この身のまわり道楽に見込まれて、依然として洗濯を他人任せにしているのが珍らしくない。これ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
忙で気ぜわしいので、少しくらい安価の店があっても、ただ単に価が安いだけでわざわざまわり道して貴重な時間を費すことはしないからである。かつ東京人は精良品を好むがゆ....
阿繊」より 著者:田中貢太郎
が、皆阿繊を思いだした。三郎の弟に嵐という者があった。事情があって膠にゆく道で、まわり道をして母方の親類にあたる陸という者の家へいって泊った。夜になって隣で悲し....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
らは使が重詰を持って来た。その使は、折柄|衣山《きぬやま》にさらし首があるので、まわり道をして来たといった。三津の浜から城下までは一里半もあって、その間に仕置場....
和太郎さんと牛」より 著者:新美南吉
れなら和太郎さんは、帰り道を一本松と茶屋の前にとってはならなかったのです。すこしまわり道だけれど、焼場《やきば》の方のさびしい道をいけばよかったのです。 だが....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
。口やかましいお方だ。またぽんぽんいいおるだろう。お前、すまんがな、どうせ少しのまわり道だ。往きに妻恋坂《つまごいざか》へ寄って、閑山からよろしく申しましたと口....