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むしゃくしゃ腹
「むしゃくしゃ腹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
むしゃくしゃ腹の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藁草履」より 著者:島崎藤村
がわれても、大麦の香を嗅《か》いで見たばかりで、口をつけようとはしませんでした。
むしゃくしゃ腹で馬小屋を出まして、源は物置伝いに裏庭へ廻って見ますと、家には誰も....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いた。きのう半七に別れてから彼は吉原へ遊びに行ったが、あまり好くも扱われなかった
むしゃくしゃ腹で、引け前に廓《くるわ》を飛び出して、阿部川町《あべかわちょう》の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。この村で商売をしていながら、気のきかねえべらぼうだ。これだから流行らねえ筈だ」
むしゃくしゃ腹の幸次郎は無暗にぽんぽんと手を鳴らして、早く蚊いぶしをしろと呶鳴っ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
ある程度まで実際のところを述べた。それから、吉原へ行こうという友人の発議に、僕も
むしゃくしゃ腹を癒すにはよかろうと思って、賛成し、二人はその道を北に向って車で駆....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
ることにすれば、無事穏便に済んだのでしょうが、勇作も年が若い、おまけに先刻からの
むしゃくしゃ腹で、この雲助めを憎い憎いと思いつめているので、そんな穏便な扱い方を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は見ようがないらしい。
だから、彼女のスフィンクスの怪奇の対象は、彼女自身の、
むしゃくしゃ腹の具象変形に過ぎないと思われる。
そこで、この絵像の与うるところ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い。ただ、むしゃくしゃと、そう感憤激昂して、水戸を毛嫌いしている――
こういう
むしゃくしゃ腹で、薬王寺前あたりへ来た時に、どんと無遠慮に神尾の前半にぶつかった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かは見ようが無いらしい。 だから、彼女のスフィンクスの怪奇の対象は、彼女自身の、
むしゃくしゃ腹の具象変形に過ぎないと思われる。 そこで、この絵像の与うるところの....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
て、身震るいしながら「夫と愛子の事で喧嘩したあとで、私はまだ興奮からさめきらず、
むしゃくしゃ腹を立てているところへ弘さんがやって来たんです。また無心だな、この男....