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ゆとり
「ゆとり〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ゆとりの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
高く笑った。おそらくはあまりしかつめらしい空気を打ち破って、なんとかそこに余裕《
ゆとり》をつけるつもりが、みんなに起こったのだろうけれども、葉子にとってはそれが....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
なければならないとかねがね考えていた。それはむろん健康に障るばかりではなしに心に
ゆとりがなくなるからである。そこでさる人のすすめに従って田舎の方へ家をつくったの....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
た万一何か故障があったときのことも考えて、充分安全なように、その十年という年月の
ゆとりをおいたのであった。 さて話は元へ戻る。ここは司令艇の司令室であった。 ....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
もうこうなると、綾衣も盲目《もうもく》になった。末のことなどを見透している余裕《
ゆとり》はなかった。その日送りに面白い逢う瀬を重ねているのが、若い二人の楽しい恋....
「貧乏線に終始して」より 著者:小川未明
今も尚お、その境地から脱しないでいる私にあっては、『貧乏時代』と、言って、回顧する程の
ゆとりを心の上にも、また、実際の上にも持たないのでありますが、これまでに経験した....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
まいか。だいいち、このような型の感傷、このような型の文章は、戦争中「心の糧になる
ゆとりを忘れるな」という名目で随分氾濫したし、「工場に咲いた花」「焼跡で花を売る....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
のは、正風に触れると触れぬとの論なく、ほうっとした笑いと、人から離れて人を懐しむ
ゆとりとを、凡人生活の上に寄与したことにある。 私は、歌壇の批評が、実はあまりに....
「審判」より 著者:カフカフランツ
おそらくこの家具や敷物や花瓶や写真やでいっぱいの部屋は、今日はいつもよりいくらか
ゆとりがあった。そのことはすぐには気づかなかったが、おもな変化は一人の男がいると....
「光は影を」より 著者:岸田国士
つとしたものを感じた。それは、ゆたかさとまではいかぬにしても、思いがけぬ見た眼の
ゆとりが、住居の空気に漂つていることを、彼は異様にさえ思つたのである。時節柄とい....
「火の扉」より 著者:岸田国士
。が、夫のこの見事な思慮は、決して単純な絶望につながるものではない、と信じさせる
ゆとりがあつた。 彼女には、かすかにではあるが、運命の新しい道がひとすじ眼の前....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
です。小母様。私はその時からのことを克明に記憶してます。でも克明に書くだけの心の
ゆとりをもっちゃいません。あまりにもその出来事は、今から近いところにあるんだし。....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ある事件のために打ち砕かれて、深く苦しんでいたので、しみじみとお手紙を書くだけの
ゆとりを得るまでに力なく乱れてしまったので、今日まで手紙を差し上げることができな....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
のだ。血のつながらぬ養父(叔父の)は七十歳を越えた老人であったが、これが又頑固な
ゆとりのない人であった。養母はもう亡くなっていたが、これは盲目で、不自由な人であ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
軍服の胸を張って、兄は車でお役所へ通われます。混雑の中を行くために、幾分か時間の
ゆとりを見て置かねばなりません。少しは廻っても、外に道はなかろうかといいましても....
「仏法僧鳥」より 著者:斎藤茂吉
る。それをば合羽かむった駕籠の中に聞いていては、時たま眠くなったりするのも何だか
ゆとりが有っていい。 駕籠は途中の茶屋で休んだ時、O先生も私も駕籠からおりて、....