» カボチャ

「カボチャ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

カボチャの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「新版　放浪記」より 著者:林芙美子
かでもほしいんですよ。 時ちゃんは文学書生とけんかをしていた。 「何だいドテカボチャ、ひやけの茄子《なす》！ もう五十銭たしゃ横町へ行けるじゃあないか！」 ....
「やんぬる哉」より 著者:太宰治
お礼とそれからお世辞を言った。 「いい奥さんを持って仕合せです。」往来を、大きなカボチャを三つ荒縄でくくって背負い、汗だくで歩いているおかみさんがある。私はそれ....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
静物といえども、毎日毎日眺めていると食べものと同じく飽きるものである。ああ、またカボチャかと思う。こうなってはもはや、何事もおしまいである。早く春になれと思う。....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うなものでね。ちらかりかたにもいろいろあります。 そうかと思うと目白の先生は、カボチャのみそ汁をたべ乍ら面白いこと話してくれました。カビのことよ。青カビの一種....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
、戦争中はまったく栄養失調だったかも知れない。何一つ特配というものがない。主食にカボチャや豆ばかり食い、一ヶ月に一度イワシを食べさせてもらえば大したものだという....
「釣り師の心境」より 著者:坂口安吾
羽田の飛行場の海へ、潮干狩りに行った。四面焼け野原となって後は、配給も殆どなく、カボチャや豆などを食わされ、さすがに悲鳴をあげたという程のこともないが、半分は退....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
いこむと、大変なカサになった。米、ミソ、醤油、アズキ二貫目、砂糖、塩、ジャガ芋、カボチャ、キャベツ、等々。全部はリュックに入らないから、野菜類は二ツの南京袋に入....
「桂馬の幻想」より 著者:坂口安吾
さっているぞ。お前の魂はまだ将棋指しの泥沼からぬけていないよ。人間は自然の子だ。カボチャや大根と同じものだぞ。ちっとも偉いことない。まだ、わからないか。このガキ....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
支えてる？ たった一人のオラに腹三分マンマ食わせることもできないじゃないか。このカボチャトッツァめが」 こう言って怒られると、どうすることもできない。町内の奴....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
。各人の前にひろげたいろいろの手製の料理、レバー焼きだの肉のカンヅメだの、イモやカボチャの煮つけなどを交換し合いながら 「病院の配給料理はまずいね」 などとこ....
「環礁」より 著者:中島敦
断崖の白い・水の豊かな・非常に蝶の多い島。静かな昼間、人のいない官舎の裏に南瓜《カボチャ》の蔓《つる》が伸び、その黄色い花に、天鵞絨《ビロード》めいた濃紺色の蝶....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
花托からのものである。そしてスイカ、マクワウリは子房からの中身を食し、ボウブラ、カボチャ、シロウリ、ツケウリは主に花托からなった部分を食し、キュウリは通常その両....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
かいしぼう》といわれる。下位子房《かいしぼう》のある花はすこぶる多く、キュウリ、カボチャなどの瓜《うり》類、キキョウの花、ナシの花、ラン類の花、アヤメ、カキツバ....
「赤げっと　支那あちこち」より 著者:国枝史郎
られた美人画や風景画が掛けてある。――と云うくらいのものだった。 慣例によってカボチャの実や、ハスの実を出され、習慣通り僕達がそいつを不器用に、その癖通人めか....
「廃墟（一幕）」より 著者:三好十郎
なら、この下に、まだ置きっぱなしだが。なにをやるんだね？ せい いえ、ちょっと、カボチャの根に堆肥をやるんですの。 柴田 そりゃ、明日にでもしたら――そうさな、....