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カーテン
「カーテン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
カーテンの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
て人気《ひとけ》がなかった。明るく灯《ひ》の光のもれていた眼窓《めまど》は残らず
カーテンでおおわれて暗くなっていた。右にも左にも人はいない。そう思った心のゆるみ....
「或る女」より 著者:有島武郎
は降りつづけていた。隔離病室のある限りの窓にはかんかんと灯《ひ》がともって、白い
カーテンが引いてあった。陰惨な病室にそう赤々と灯のともっているのはかえってあたり....
「星座」より 著者:有島武郎
川音がしていた。
何時ごろだろうと思って彼はすぐ枕許のさらし木綿《もめん》の
カーテンに頭を突っこんで窓の外を覗いてみた。
珍らしく月夜だった。夜になると曇....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
した。おかあさんは門をはいって、芍薬と耘斗葉の園に行きました。見ると窓にはみんな
カーテンが引いてありまして、しかもそれがことごとく白い色でした。ただ一つの屋根窓....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
すると、いうがはやいか、学生は、もうじぶんの内へかえっていました、長い、白い
カーテンが窓からさがっていました。そうしてへやのまんなかに、黒い棺がおいてありま....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
大きなランプを、たかい青|天井の上で、かんかんともしてくださいましたが、この火が
カーテンにもえつく気づかいはありません。これならヨハンネスもすっかり安心してねら....
「ひこうかばん」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
は、道具などがよくみがかれておりましてね。ゆかはそうじがゆきとどいておりますし、
カーテンも、二週間ごとに、かけかえるというふうでございました。」 「あなたは、ど....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
。」 拙者生れてより、今この年配で、人見知りはしないというのに、さらさら三方を
カーテンで囲って、 「覗いちゃ不可ません。」 何事だろうと、布目を覗く若い娘を....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
二十五斤だよ!」 窓の外で男の声が聞えたので、彼は思わず頭を横にしてみたが、
カーテンは垂れているし、日の光は射し込んで目が眩むばかり。続いて木ッ端をバラ撒く....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
所にもどった。 ひとりきりになると、男は窓ぎわにいって、まだ昼間だというのに、
カーテンをひいた。へやのなかが、きゅうに、うす暗くなった。 男は、じつによく食....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
、なんだ。どうしたのか」 私は白木の方をふりかえった。白木は窓のところに立ち、
カーテンの蔭から、例のステッキに似せた軽機銃の銃口を窓外にさし向けたまま、石のよ....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
た。ひゆーンという飛行機の呻りが聞える。どうもドイツ機らしい。廊下のつきあたりの
カーテンが、ぴかっと光った。外の爆発の閃光が、
カーテンを通すのであった。建物は、....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
ただ今」誰もいないと思ったのに、となりの部屋と思うあたりで男の声がした。 緑の
カーテンが、奥に面したところにかかっていたが、それがさっと一度だけ動いたのを三根....
「海底都市」より 著者:海野十三
て、身体の形がそのまま外に現われているのに対し、女学生の方は背中にひだのある短い
カーテンのようなものを垂《た》らしていた。それから頭髪の形もちがっていて、女学生....
「怪塔王」より 著者:海野十三
にとるようにはっきり見えました。するとどうでしょう。一番上の窓にはってある紫色の
カーテンが、まん中からそーっと左右にひらかれるのが見えました。 「おや、塔の中に....