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ガタガタ
「ガタガタ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ガタガタの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「朱日記」より 著者:泉鏡花
の法衣を着たでござります、赤合羽ではござりません。魔、魔の人でござりますが。」と
ガタガタ胴震いをしながら、躾めるように言う。 「さあ、何か分らぬが、あの、雪に折....
「星あかり」より 著者:泉鏡花
摺寄せて、二ツばかり重ねて台にした。 その上に乗って、雨戸の引合せの上の方を、
ガタガタ動かして見たが、開きそうにもない。雨戸の中は、相州西鎌倉|乱橋の妙長寺と....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
ところ自分を除いては一人もないという事を考えると僕は重大なる任務のために、身体が
ガタガタ震え出すのを、どうしても我慢が出来ませんでした。 さて斯うして戸外に飛....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
と、ふり絞るような声をあげたのは星宮理学士だった。その顔面はみるみる真青になり、
ガタガタと細かく全身を震わせると、われとわが咽喉のあたりを、両手で掻きむしるのだ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
か」 と声をかけたのは、浩と真弓との父親だった。やがて、建てつけの悪い障子を、
ガタガタと開いて、ぎごちない恰好で現れたのは、今年五十九歳になる、両眼の不自由な....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
見た。こっちも負けずに、狭い家と家との間に飛び込んだ。飛びこんだはいいが、溝板が
ガタガタと鳴るのに面喰らった。 露地内の一つ角を曲ると、アパートの裏口に出た。....
「海底大陸」より 著者:海野十三
が、そこらをうろうろしているらしいぞ」 マルラはそれを聞くと、歯の根も合わず、
ガタガタふるえだした。 事務長クーパーはマルラをはげまして、さっそく手さぐりな....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
んでしょ。ねエ警部さん」 と私は白木警部の腕を抑えて云いました。 「なんだか、
ガタガタいってたのが、すこしも音がしなくなったようだネ」 そういって警部は、注....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
の人込みの中で、旧友鼠谷仙四郎の、幽霊を見たことになる。 「ううッ――」 彼は
ガタガタ慄えだした。そして外套の襟を咽喉のまえで無暗に掻きあわせた。もうこうなっ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
が聞えてきた。続いて、何かドタンドタンと大きな物がぶったおれるような物音がした。
ガタガタガタンと、あわてて扉を引きあける音がして、とたんにヒイヒイと獣が泣くよう....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
いか」 「だめ、だめ。駄目よォ」 髪が結えたのか、しばらくすると箪笥の引出しが
ガタガタと鳴った。そして襖の向うからシュウシュウと、帯の摺れる音が聞えてきた。も....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
一|刹那、極めて森閑としていた。 呉媽はしばらく神威に打たれていたが、やがて
ガタガタ顫え出した。 「あれーッ」 彼女は大声上げて外へ馳け出し、馳け出しなが....
「薬」より 著者:井上紅梅
出しな」 華大媽は枕の下をさぐって一|包の銀貨を取出し、老栓に手渡すと、老栓は
ガタガタ顫えて衣套の中に収め、著物の上からそっと撫でおろしてみた。そこで彼は提灯....
「白光」より 著者:井上紅梅
が二つ三つ出て来た。 陳士成は汗みずくになって掻き分けたが、心が上の空になって
ガタガタ顫えていると、また一つ奇妙なものにぶつかった。それは馬の掌に似たようなも....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
ればなかなか馬車は出ず。やがて九時にもならんとする頃一鞭あてて走り出せしが、その
ガタガタさその危なさ腰を馬車台に打ちて宙に跳ね上りあたかも人間を鞠にして弄ぶが如....