ゲラ刷[語句情報] » ゲラ刷

「ゲラ刷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ゲラ刷の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
する面当から、芥川氏の同意を得て、その原稿を未掲載のまま撤回することにした。そのゲラ刷が一枚残って手もとにあったのを、今日はからずも見つけた。読みかえしてみると....
六月」より 著者:相馬泰三
明日の社説のことで互いに意見を述べ合っていた。 原稿を工場へ持って行くボーイ、ゲラ刷を工場から持って来るボーイなどがパタパタと上草履を鳴らして小走りして出たり....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
うかと思うと一方には、代がわりした『毎日新聞』の翌々日に載る沼南署名の訣別の辞のゲラ刷を封入した自筆の手紙を友人に配っている。何人に配ったか知らぬが、僅に数回の....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
は、印刷所泣かせというか、校訂癖の持ち主らしい。毎日の新聞原稿でも、その一回一回ゲラ刷り(下刷り)を取り寄せて、せっかく組ミの出来ている版へまっ黒なほど筆を入れ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
篇小説の構成には、初期に考えられなかった複雑なむずかしさが生じてくる。 校訂のゲラ刷も、毎巻、さいごの〆切まで、つい机に溜めて、朱筆の迷いに苦吟してしまう。限....
四つの都」より 著者:織田作之助
」 少し興奮している。 十吉「あんたに早く見せてあげようと思って、夕刊の第一版をゲラ刷の儘持って来たんだ、僕はこの間からあんたが試験をうけたんじゃないかという気....
装幀の悩み」より 著者:山之口貘
、『山之口貘詩集』は、校了になったまま、書店がつぶれて陽の目を見ることが出来ず、ゲラ刷りだけがぼくの手許にもどって来たが、そのときまで装幀のことはまだきまってい....
美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
つあの速記を次の号に載せさせてくれませんか』 そうかなあと思って、速記の原稿のゲラ刷りを取寄せてみた。これは活字である。こんな話が活字になるのかと思ったら、も....
親鸞の水脈」より 著者:吉川英治
、社内にもその時分|渋川玄耳氏だの岡|鬼太郎氏などの博学も多かったものですから、ゲラ刷りが出るや否や『ここはおかしい。ここの考証はちがっている』と編集局の中で毎....