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ゴム
「ゴム〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ゴムの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
少しも手を出さなかった。 王立協会の金曜講演には、有用な発見の事をよく話した。
ゴムの原料や、これから出来た材料、エリクソンの発明にかかる太陽熱利用の機械、鏡に....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
はとうとう尻《しり》もちをついた。同時にまた脚は――と言うよりもズボンはちょうど
ゴム風船のしなびたようにへなへなと床《ゆか》の上へ下りた。
「よろしい。よろしい....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
この家の主人、堀越玄鶴は画家としても多少は知られていた。しかし資産を作ったのは
ゴム印の特許を受けた為だった。或は
ゴム印の特許を受けてから地所の売買をした為だっ....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
れぬために、多加志は泣くし、乳は張るし、二重に苦しい思いをすると云った。「とても
ゴムの乳っ首くらいじゃ駄目なんですもの。しまいには舌を吸わせましたわ」「今はわた....
「少年」より 著者:芥川竜之介
子の川島は悠々と検閲を終った後《のち》、目くら縞の懐ろからナイフだのパチンコだの
ゴム鞠《まり》だのと一しょに一束《ひとたば》の画札《えふだ》を取り出した。これは....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
のであろう。僕は小学校へ通っていた頃、「初ちゃん」の着物の端巾《はぎれ》を貰い、
ゴム人形に着せたのを覚えている。その又端巾は言い合せたように細かい花や楽器を散ら....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
具《そな》えていますがね、ただ鼻だけきいているのです。何でもこの間はその鼻の穴へ
ゴムを溶かしたのをつぎこんだそうですが、やはり少しは匂《におい》がするそうですよ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
とも出来なかった。すると道ばたに女の子が一人メリンスの袂を翻しながら、傍若無人に
ゴム毬をついていた。 「天神様へはどう行きますか?」 「あっち。」 女の子は僕....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
来た車だけで、これは遠くで眺めたのよりもずっと手前、ちょうど左官屋の水口の前に太
ゴムの轍《わだち》を威かつく止めて、バットの吸殻を耳にはさんだ車夫が、もっともそ....
「或る女」より 著者:有島武郎
しみわたって行くのが目に見えた。葉子だけは春が来てもやせた。来るにつけてやせた。
ゴム毬《まり》の弧線のような肩は骨ばった輪郭を、薄着になった着物の下からのぞかせ....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
を譲り受けていた。その時彼れは三十七だった。帽子を被って二重マントを着た、護謨《
ゴム》長靴ばきの彼れの姿が、自分ながら小恥《こはずか》しいように想像された。
....
「星座」より 著者:有島武郎
その中からこれこそはと思われる一つを選み取らねばならぬ。彼は鉛筆の尻についている
ゴムを噛みちぎって、弾力の強い小さな塊を歯の間に弄《もてあそ》びながらいろいろと....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
椿岳は油絵なども描いた人で、明治初年の大ハイカラでした。それから面白いのは、父が
ゴム枕を持っていたのを、仮名垣魯文さんが欲しがって、例の覗眼鏡の軍艦の下を張る反....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
真鍮で造ったものもあったが、値も高いし、重くもあるので廃ってしまった。今日では「
ゴムうなり」が出来たようだ。それからこの「うなり」を、凧よりも長いのを付けると、....
「橋」より 著者:池谷信三郎
会を地方へつなぐいくつかの停車場へ向けて送りだされていた。だから彼が、まるで黒い
ゴム風船のように、飄然とこの屋上庭園に上ってきたとて、誰も咎める人などありはしな....