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シャボン玉
「シャボン玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
シャボン玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鉄鎚」より 著者:夢野久作
て、七転八倒させつつ冷笑していようという私の計画は、私の頭の中でいくつもいくつも
シャボン玉のように完成しては、片っ端から、何の他愛もなく瓦解幻滅して行った。そう....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
も、そうっと静かに音のしないようにしていました。こんな時には私はいつもあの美しい
シャボン玉をこわさぬようにと思いました。そう思うから叱られても腹も立ちませんでし....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
の偵察機隊が、定石通りぶっつかって行った。真先に火蓋を切ったのは、米国軍だった。
シャボン玉でも吹き出した様に、パッパッと、真白な機関銃の煙が空中を流れた。わが偵....
「蠅」より 著者:海野十三
ールを炊いたような温かさを感じた。と思ったら私の身体はもうブツブツ膨れはじめた。
シャボン玉のように面白いほど膨らみ始めた。 あの親蠅はと見ると、先程に比べてな....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
、自分の家に向って動いて来るのを感じている。しかしそれは先から先へとめぐって行く
シャボン玉より軽い、夢より淡い空想の蔭になって動いているので、女にはまだハッキリ....
「俗天使」より 著者:太宰治
もっと、平気になりたいのですけれど。 つまらないわね、そんなこと。ふきとばせ、
シャボン玉。きのうは、お寺さんと買い物にまいりました。お寺さんの買ったものは、白....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
なはだ希薄なものであるように見える。それらの多くは科学の世界の表層に浮かぶ美しい
シャボン玉を連ねた美しい詩であり、素人の好奇心を刺激するような文明の利器を陳列し....
「映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
「パリの屋根の下」にはたいしたドラマはない。ちょっとしたロマンスはあるが、それは
シャボン玉のようなロマンスである。ちょっとしたけんかはあるがそれも
シャボン玉のよ....
「霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
身の影が二重になったと見えたが、その一つが動き出して、ふわりと上に浮いた。それは
シャボン玉を夕暗《ゆうやみ》の中にすかしてみたように、全体がすきとおり、そして輪....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
るとあたりまえのことだが、じっさいにそれを目で見ると、きみょうなながめであった。
シャボン玉の上にのっているような気がする。 地形は起伏があり、多くは、れいのタ....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
りすぎるのだった。それもやがて、水の泡沫のように消え去ると、今度は大小さまざまの
シャボン玉が、あっちからもこっちからも群をなしてフワリフワリと騰ってくるのだった....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
でしたが、いさんで、それをこらえました。王子の手にすがって、ひいさまは、それこそ
シャボン玉のようにかるく上がっていきました。すると、王子もおつきの人たちもみんな....
「色彩映画の思い出」より 著者:中井正一
ごろから、すべての実験を試みたのであった。 魚眼レンズとその映像をダブるべく、
シャボン玉の色彩像を撮ろうとして、幾晩か徹夜したが、その結果がついに失敗に帰した....