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「スチーム〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

スチームの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
地球の上のことを引合いに出していうなら、ちょうど冬になってビルディングの中にスチームが通りだすのと同じように、本艇の中には人工重力の場が掛けられ始めた。 ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
が十脚ほどもあり、奥の壁際にあるものは、実に乱雑に、思い思いの方向に向いている。スチームはムンムンするほど部屋を温めて居り、肘掛椅子は実に柔軟くフカフカしている....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
ゃないか。そして、すこし冷えるようだね」 三十人ばかりのアメリカ陸軍の将兵が、スチームのむんむんする部屋で、トランプにうち興じているのであった。 彼等は、籠....
鉄の処女」より 著者:大倉燁子
ヴェールを被っていられますので、お顔色などもさっぱり分りませず、お寒い外から急にスチームの通っているお暖いお家の中にお入り遊ばしたので、めまいが遊ばしたのだろう....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
人から悲報を真っ先に受けたわけである。 冬とは言え珍らしい小春日和で、列車内はスチームの熱気でムッとする程の暖さだった。銚子に着いたのが午後の一時過ぎ。東京か....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
てて吹雪が車窓へ吹きつけて来た。車内の乗客は玻璃窓を閉じ鎧戸までも堅く下ろして、スチームの暖気を喜びながら賑やかにお喋舌りをつづけていた。するとそのうち人々は次....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
をあけて隣りへとび込める様に出来ているので、バスだけは、至極便利を感じる。部屋はスチームで、ずい分温くいから、風呂へ入っても、あとはシャツ一枚でベッドへころがっ....
独房」より 著者:小林多喜二
がら、スウイッチをひねると、ガチャン、ガタン、ガチャン、ガタン、ゴボン、ゴボンとスチームが入ってくるようになっていた。 入浴時間 十五分 規定の時間を守らざ....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
た。これが致命的な失敗となった。 東海道線も、その翌日、つまり一月からは汽車にスチームが通じたのだが、大晦日の朝の急行はスチームがなかった。寒気のために、全身....
わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
したわけではないが、最も単純に、体力的に敗北してしまったのである。今年の元日以来スチームが通うようになったが、昨年の暮には、東海道線にはスチームが通じていなかっ....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
十三日朝再び京城へ帰って、その夜の汽車で外金剛の山々を志して出発した。車掌がスチームの温度を無暗と高める。肌から汗が出て眠れない。寝台車の中で寝返りばかり打....
丸の内」より 著者:高浜虚子
七階で降りて、懐中から鍵を出してホトトギス発行所のドアを開けて内にはいると、スチームはまだ通っていないが、鉄骨に昨日のぬくみが残っていて何所となく暖かい。 ....
狂乱」より 著者:近松秋江
に交って腰を掛けながら、せめても自分の好める窓外の冬景色に眼を慰めていた。車室がスチームに暖められているせいか、冬枯れた窓外の山も野も見るから暖かそうな静かな冬....
黒髪」より 著者:近松秋江
う手紙を、女からよこしたので、一月の中ごろであった、私は夜の汽車で立っていった。スチームに暖められた汽車の中に仮睡の一夜を明かして、翌朝早く眼を覚ますと、窓の外....
」より 著者:寺田寅彦
て規定された坑内深所の温度はあまりに高過ぎた。おまけに所々に蒸気機関があり、そのスチームパイプが何本も通っているのである。坑夫等はもちろん裸体で汗にぬれた膚にカ....