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「ドーム〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

ドームの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
つて国民の代表であるはずの議員たちは何をするのかというと、一定期間、その白痴的大ドームの下に参集して、もつぱら支配階級の利益を擁護するための悪法の制定に賛成し拍....
空中墳墓」より 著者:海野十三
る。 はたして五分後に月が出た。あと十分すると前方にあたって烏山の天文台の丸いドームが月光の下に白く浮かび出でた。天を摩するような無線装置のポールが四本、くっ....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
可なりの費用の胸算用をして居るのであろう。逸作の手の端ではじけている息子の手紙のドームという仏蘭西文字の刷ってあるレターペーパーをかの女はちらと眼にすると、それ....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
りと重いものに見せて来た。根のいいロシア人の即席似顔画描きが、隣のキャフェ・ル・ドームを流した後らしく、入って来て、客の気分を見計いながら、鉛筆の先と愛想笑いで....
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
市街のあっちこっちで盛んに燃えていた。その炎で赤くただれた空に、細かい尖塔や円いドームが隠見した。 彼は、再び、深い悔恨に浸っていた。どうしても、この世に身の....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
いた。 ここで物語は一変する。 墨西哥国、ソラノ州、熱帯植物の生い茂っているドームという海岸へ舞台は一変しなければならない。 チブロン島とドーム地帯とは小....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
建物です。あの円屋根は見れば見るほど古めかしく、長閑な形で聞えています。私はこのドームを、その東裏手の茂左衛門橋の上から眺めるのが一番いいと思います。あるいは百....
秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
でいる。其間に闊葉樹が黄や紅の冴えた色を丸くこんもりと盛り上げる。奥白根の渋色のドームが南の空に半ば雲に包まれている。行手には四郎岳らしい鈍円頂が雲から吐き出さ....
皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
山西方の鞍部に辿り着いたのが午後十二時四十分である。眼を上げると奥白根の雪に輝くドームが正面に聳え、左に錫と笠の二山、右に山王帽子、太郎、真名子、男体の諸山が控....
鼻に基く殺人」より 著者:小酒井不木
、即製の孔に眼をあてて、自分は電球の内部をのぞいて見た。そこには、曇り硝子張りのドームを持つ建物のように、美しい柔かな感じの世界がぼかし出されて居た。あらい蝙蝠....
三つの痣」より 著者:小酒井不木
何の変化も認められませんでした。 愈よ私は腹部を解剖することにしました。円形のドームを見るような女の腹にメスを入れたとき、男の頸部前面に出て居る所謂咽喉仏が一....
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
地を暗示している)の四周に、あるいは尖塔《ピンネークル》となり、あるいは円頂塔《ドーム》となって、簇《むら》がり立っているが、神河内は、その大山峻立の底に、落ち....
グーセフ」より 著者:神西清
一箇とその兎を交換しないかと言いながら、後から蹤いて行く。黒い犢が土間に見える。ドームナが肌着を縫いながら何やら泣いている。するとまた眼無しの牛の頭、真黒な煙…....
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
ボロを回して遊んでいた。 夕飯はまずく、米粒入りのスープは塩からかった。夜またドームの広場まで行く。ちょうど満月であった。青ずんだ空にはまっ白な漣雲が流れて、....
幻覚記」より 著者:豊島与志雄
宅か寄宿舎らしい粗末な建物があり、それが人間生活の玩具箱のように見え、東京駅の大ドームが、空洞な廃墟のように思われる。――但し昼間のことは知らない。 私はその....