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ハイカラ
「ハイカラ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
ハイカラの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
ずれも軌《き》を一にしているらしかった。俊助は近藤の隣へ腰を下しながら、こう云う
ハイカラな連中に交《まじ》っている大井篤夫《おおいあつお》の野蛮《やばん》な姿を....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
しさ一方ならず。 曲角の漬物屋、ここいらへも探偵が入ったろうと思うと、筋向いの
ハイカラ造りの煙草屋がある。この亭主もベラベラお饒舌をする男だが、同じく申上げた....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
幌を張った、玩具よりもわずかに大きい馬車が小刻みにことこと歩いているのは幼目にも
ハイカラに見えたものである。 一六 水屋 そのころはまた本所も井戸の....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
ある。……くどいと不可い。道具だてはしないが、硝子戸を引きめぐらした、いいかげん
ハイカラな雑貨店が、細道にかかる取着の角にあった。私は靴だ。宿の貸下駄で出て来た....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
何からしいんです――後家さんで、その妹さん、お稲ちゃんには叔母に当る、お婆さんの
ハイカラが取締って、あの娘の兄さん夫婦が、すっかり内の事を遣っているんだわね。 ....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
。」 「進藤|延一と申します。」 「何だ、進藤延一、へい、変に学問をしたような、
ハイカラな名じゃねえか。」 と言葉じりもしどろになって、頤を引込めたと思うと、....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
せめて俯目になったと思うと、まだその上に――気障じゃありませんか、駈出しの女形が
ハイカラ娘の演るように――と洋傘を持った風采を自ら嘲った、その手巾を顔に当てて、....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ら壱岐殿坂へ、ありゃありゃと、俥夫と矢声を合わせ、切通あたりになると、社中随一の
ハイカラで、鼻めがねを掛けている、中山高、洋服の小説家に、天保銭の翼が生えた、緡....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
提げて、片手に小な盆を一個。それに台のスッと細い、浅くてぱッと口の開いた、ひどく
ハイカラな硝子盃を伏せて、真緑で透通る、美しい液体の入った、共口の壜が添って、―....
「銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
の時分の珍らしいものや、珍らしい事の多くはこの「煉瓦」にありました。いわば昔から
ハイカラな所だったのです。 明治七、八年の頃だったと思いますが、尾張町の東側に....
「諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
の議があったが、これはやらなかった。また椿岳は油絵なども描いた人で、明治初年の大
ハイカラでした。それから面白いのは、父がゴム枕を持っていたのを、仮名垣魯文さんが....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
は確かでした。 私も父の子故、知らず識らず禅や達磨を見聞していましたが、自分は
ハイカラの方だったので基督教が珍らしくもあったし、日本で禁止されたこの宗教に興味....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ンドンに出て来たときは、田舎生れの蛮カラだったが、都会の風に吹かれて来ると、大の
ハイカラになりすまし、時代の崇拝者となり、美人の評判高かった金持の後家と結婚が、....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
のまま竜の形になったのなど、絵馬が掛かっていて、中にも多いのは、むかしの燈台、大
ハイカラな燈明台のも交っています。 ――これは、翌日、大笹の宿で、主人を呼んで....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
ば、金之助はその筋|疼む、左の二の腕を撫でつついった。 「これ実に侮るべからざる
ハイカラですよ。」 「竹永さん、金之助|病のためにこの境に処して、なお巴里、伊太....